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ライブドアホールディングスの平松庚三代表取締役社長
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ライブドアグループは2日、メディア事業部門とネットワーク事業部門を統合した新たなインターネットサービス事業会社「株式会社ライブドア」を設立。同日付けで旧ライブドアは「株式会社ライブドアホールディングス」に名称変更し、グループを統括する持株会社となった。
新ライブドアは、資本金4億円でライブドアホールディングスの100%子会社となり、ポータルサイト「livedoor」の運営やホスティング事業など、旧ライブドアのメディア事業部門とネットワーク事業部門を継承する。従業員数は約280人。代表取締役社長には出澤剛氏、代表取締役副社長には照井知基氏が就任した。
2日に行なわれた会見で、ライブドアホールディングスの平松庚三代表取締役社長は、今回の新会社設立を、持株会社と事業会社の機能を分けることにより、経営の効率化を図ると説明。ライブドアホールディングスでは今後、コーポレートガバナンスとコンプライアンスの強化、訴訟対応、資金管理などを行ない、グループ全体としての企業価値の最大化を目指すとした。
新会社の設立については、「事件から約1年経ち、ようやくスタートラインに立ったことを報告できることを嬉しく思う」と感想を述べ、今後の持株会社の役割については「会社が存続する限り、コーポレートガバナンスとコンプライアンスを強化し続け、二度と事件を起こさないよう努めるとともに、グループとしての価値を最大化していく」とした。
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ネット事業を新会社として分離
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持株会社はガバナンス強化や訴訟対応などを行なう
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■ 新ライブドアは「Web 2.0の世界でのリーダーを目指す」
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ライブドアの出澤剛代表取締役社長
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その上で新サービスとして、4月末に新たなブログサービス「PRAC」のベータサービスを開始することを発表。PRACではAjaxを活用した簡易に投稿できるユーザーインターフェイスにより、これまでブログは難しいと感じていたライトユーザー層への拡大を目指す。また、ユーザーが投稿した記事をキーワードなどにより自動的に連携させ、類似のテーマについて記事を書くブロガー同士が自動的につながるコミュニティを生成するほか、広告媒体としての価値を向上させていくとした。
RSSリーダーの「livedoorリーダー」については、英語化により海外展開を4月末から実施する。出澤社長は英語化について、「良いものであればサービスは世界に広がっていく。例えばYouTubeは日本語化されていないが、全体の3割は日本からのアクセスだという。livedoorリーダーは表示速度や使い勝手の部分で自信を持っているプロダクトで、日本発のサービスとして世界に向けてチャレンジしていきたい」と説明した。
このほか、法人向けにはブログやSNSなどCGM機能のOEM展開を進め、2009年度までに売上100億円、営業利益率20%の実現を目指すとした。
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livedoorのユニークユーザー数。事件後も変わらず伸びている
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livedoorの広告収入。現在ではピーク時の70%まで回復
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国内ブログサービスの閲覧者数の推移
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ライトユーザー向けの新ブログサービス「PRAC」は4月末にベータサービス開始
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■ URL
ニュースリリース
http://corp.livedoor.com/pressrelease/2007/0402-01
関連記事:ライブドアが会社分割、メディア事業部などを分社化[INTERNET Watch]
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/02/22/14867.html
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(三柳英樹)
2007/04/02 18:44
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