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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
Windows Live連携などを図った「Windows Mobile 6」日本語版が正式発表

 マイクロソフトは6日、Windows Liveサービスなどとの連携を図った携帯端末向けOS「Windows Mobile 6」日本語版を正式発表した。マイクロソフトでは、同日よりメーカー向けに提供を開始した。


Windows Live各サービスが利用可能に。IEはAjax対応や表示速度向上も

Windows Liveとの連携やIEの機能強化を実施
 Windows Mobile 6(WM6)は、Windows CE 5をベースにした携帯端末用OSの最新版。前バージョン「Windows Mobile 5」と比較して、モバイルメッセージングやWebサービスの利便性向上、セキュリティ面の強化が図られている。なお、日本語版の正式発表は今回が初めてだが、WM6自体は2007年2月にスペインで開催した「3GSM World Congress Barcelona 2007」で発表されている。

 Webサービスとの連携では、マイクロソフトが提供するオンラインサービス「Windows Live」に対応。「Windows Live Messenger」や「Windows Live Hotmail」、「Live Search」、「Windows Liveスペース」の各種サービスをPCに近い環境で利用できるようになった。このうち、Windows Live Messengerでは複数ユーザーとのチャットやファイル送信が可能で、メンバーリストとアドレス帳の同期機能も備える。

 「Internet Explorer Mobile」も機能が強化され、AjaxやJavaスクリプトなどの標準規格をサポート。また、ワイドVGA(800×480ドット)やVGA(640×480)への最適化が図られたほか、Webページ読み込み時に表示エリアから順にレンダリングすることで完全表示までの体感スピードの向上が行なわれている。

 メール機能では、HTMLメールの表示対応や英語のスペルチェック機能を追加。Office 2007ファイル形式の表示やZipファイルへの対応も行なわれた。同社のサーバー製品群との組み合わせ時には、サーバー上にあるメール検索や保護メール、メールに記述されたリンクからファイルアクセスが可能になるなどの機能を用意した。

 セキュリティに関しては、PCからのデジタル証明書取得の容易化、メモリーカードのデータ暗号化を標準でサポートする。また、セキュリティポリシーの強化や、サーバーからWM6に保存したデータをリモート削除する機能が追加された。日本語版Windows Mobileでは初めてとなるリモートデスクトップモバイル機能も搭載され、シンクライアント端末としての利用も可能になった。


メール機能やサーバー製品との連携機能強化点 セキュリティ関連の機能強化点 Windows Mobile 6の画面

Windows Live Messenger。ファイル送信や絵文字などにも対応 WVGA画面でWindows Mobile 6製品ページを参照しているところ PowerPointではアニメーション動作も対応する

WM6は3エディションで展開。ウィルコム新端末は「Classic」を採用

国内でのWindows Mobile 6採用例(*ウィルコム端末は発表前のため、代替イメージ)
 WM6日本語版は、タッチスクリーンユーザーインターフェイスを持つ「Professional」と「Classic」、非対応の「Standard」の用途別に3エディションをラインナップする。いずれも標準コンポーネントとして、「Internet Explorer Mobile」と「Outlook」、「Windows Media Player Mobile」、「ActiveSync」、「Windows Mobile Update」を搭載する。

 携帯事業者側で選択可能なオプションは、WM6で追加された「Windows Live for Mobile」やポータルサイト「Windows Mobile Marketpace」、「Office Mobile」など。なお、Standardではリモートデスクトップモバイル、ClassicではIPテレフォニーはオプション項目に含まれていない。

 すでに発表済みのソフトバンクモバイル端末では、HTC製の「X02HT」がStandardを、東芝製の「X01T」がProfessionalを採用。ディザーサイトなどで6月7日の発表が予告されているウィルコムのシャープ製端末に関しては、「Classic」エディションが採用されるという。

 なお、WM6日本語版の発表に合わせて、BBソフトダイレクトがアプリケーションポータルサービス「BBソフトダイレクト モバイルアプリケーション」を開設すると発表。体験版を含めたWM6向けアプリケーションを2007年内に数百タイトル提供を予定する。また、コネクトテクノロジーズと共同開発したRSSリーダー「BBSoft Direct Connection」を無償配布する。なお、有償ソフトの平均価格帯は2,000円で、PCを経由した購入も行なえる。


エディションごとの機能比較 BBソフトダイレクトのWindows Mobile向けサービス「BBソフトダイレクト モバイルアプリケーション」 無償提供されるRSSリーダーで、Yahoo!ニュースを読み込んだところ

発表会では各社のWindows Mobile 6搭載端末が展示された。写真はソフトバンクの「X01T」 X02HT 海外端末も展示された

日本国内の年内出荷数は100万超が目標。ガジェット対応なども今後検討

マイクロソフトの佐分利氏
 マイクロソフト 執行役 常務 ビジネス&マーケティング担当の佐分利ユージン氏は、「6月が会計年度末の当社にとって、Windows Vistaからはじまった製品ローンチ発表の最後になるのが今回紹介するWindows Mobile 6になる」とコメント。「欧米などのGSM地域と比較して、日本での展開は3年ほど遅れた2005年末だった」と語る同氏は、「現在では当初のウィルコム以外にも、NTTドコモ、ソフトバンクモバイル、イー・モバイルと事業者が増え、端末数も順次拡大している」と現状を説明した。

 同氏はまた、「当社が携帯端末向け市場に参入した当初は、約150万人のアーリアダプタ層をターゲットにしていた」と発言。その上で、「当社では今後3年をかけて、Windows Mobileの出荷台数を毎年3倍にする戦略を掲げているが、今後はユーザー層の拡大と企業導入の強化を進め、1億人いるという日本の携帯端末市場の10~15%をターゲットにする」と抱負を語り、「2007年末には100万台超の出荷が目標である」とした。

 米Microsoftからは、モバイルコミュニケーションビジネス ジェネラルマネージャのトニー メストレス氏が出席。全世界でのWindows Mobile導入実績を説明する中で、「今後は日本を含めたアジアに力を入れていきたい」とアジア地域への期待を示した。

 なお、Windows Vistaで標準搭載するガジェット機能に関して、Windows Mobile 6への対応は現時点で未定だという。ただし、佐分利氏は「Windows Mobileは順次機能を拡張している。今回のWindows Liveへの対応と同様に、携帯端末との連動性が高い機能に関しては、ユーザーニーズがあれば検討を進めていきたい」と語った。


国内での展開状況 ワールドワイドのパートナー状況 ワールドワイドでは、2007年上半期で500万台、2008年度で2,000万台の出荷が目標

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3084
  Windows Mobile 製品情報ページ
  http://www.microsoft.com/japan/windowsmobile/default.mspx
  関連記事:【3GSM World Congress Barcelona 2007】 Microsoftブース、Windows Mobile 6対応端末が勢揃い[ケータイ Watch]
  http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/event/33175.html


(村松健至)
2007/06/06 15:43
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