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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
MSが「WinHEC Tokyo 2007」開催。Windows Vistaの互換性をアピール

WinHEC Tokyo 2007
 マイクロソフトは18日、都内にてWindows関連のカンファレンス「WinHEC Tokyo 2007」を実施。Windows Vistaの機能や、Windows Server 2008(コードネーム:Longhorn)に関連した説明会を実施した。

Windows Vistaでは、搭載機能やWPF利用コンテンツを紹介

 説明会では、マイクロソフト業務執行役員のジェイ ジェイミソン氏がWindows Vistaの現状について説明した。ジェイミソン氏は、Windows Vistaが約200万件のデバイスをサポート、Windows Updateも含めれば28,000件以上のドライバを収録、1,700件以上のアプリケーションがWindows Vistaの認証ロゴを取得していることから「Windows VistaはこれまでのWindowsの中では最も互換性が高い」とアピール。また、日本でのWindows Vistaの認知度が90%となっている事を紹介し「日本で行なったことが実を結んで、広く普及している事を表している。Windowsのプラットフォームは健全で、今後も伸びてくれるだろう」という見解を明らかにした。


マイクロソフト業務執行役員のジェイ ジェイミソン氏 Windows Vistaやパートナーの概要 Windows Vistaの各国別の認知度

 Windows Vista関連の機能では、「Windows ReadyDrive」「Windows SideShow」「Windows Rally」についての紹介を行なった。

 Windows ReadyDriveは、大容量のキャッシュを搭載した対応HDDを利用することで、HDDへのアクセスを抑えることから、起動時間の短縮や低消費電力化を図る事ができる機能。すでにNEC製のPC「VALUESTAR N」にて採用されていることを紹介した。

 Windows SideShowは、PC以外の端末に搭載されているディスプレイをWindows Vistaのサブディスプレイとして利用できる機能で、2007年第3四半期を目途にWindows Mobileへの対応を予定している。

 Windows RallyはPCと対応製品のネットワーク接続を自動化させる機能。対応する無線ルータや、無線LANフォトフレーム、無線LANデジタルカメラが既に発売されているほか、無線LAN機能を搭載したプロジェクタも新たにサポートすることを明らかにした。

 このほか、Windows Vistaで搭載される新インターフェイス「Windows Presentation Foundation(WPF)」を利用したコンテンツも公開された。BIGLOBEや、Ask.jpがWPFを利用したコンテンツを公開しているほか、日経BP、ブリヂストンソフトウェア、楽天も公開予定であることを明らかにした。また、2007年夏にはプラネタリウム「メガスター」で知られる大平貴之氏による星座コンテンツ「MEGASTAR ONLINE」も公開予定であることを明らかにした。


Windows Vistaのハードウェア関連技術 WPF利用コンテンツの提供各社 「MEGASTAR ONLINE」の開発中の画面

Windows Server 2008のセキュリティ機能などを公開。RTMは2007年第4四半期を予定

 Windows Server 2008については、実装機能のうちセキュリティ機能と仮想化技術についての説明を行なった。

 セキュリティ機能では、ネットワーク、脆弱性、データ、アプリケーションのセキュリティ機能やマルウェア対策を複合的に行なう「多層防御」であることや、Active Directoryにより中央集中管理が可能である事をアピール。また、ネットワークセキュリティ機能のうち、NAP(Network Accesss Protection)を紹介した。

 NAPは、ネットワーク接続されたPCのWindows Updateの利用状況や、ファイヤウォール、ウイルス対策ソフトの適用などを検閲専用のVLANを利用して検証し、ネットワーク管理者が指定するセキュリティポリシーに合致したPCのみ接続可能ととする機能。また、同機能を利用してUSBメモリへのデータ保存を禁止するなどのポリシー設定も可能だ。

 仮想化技術では、ハードウェアの仮想化において仮想化レイヤーを不要とする技術「Windows Server Virtualization」や、アプリケーションを他のPCにキャッシュとして保存するためオフラインでも利用可能とする「SoftGrid」、ソフトウェアをサーバー側で駆動し結果画面のみをストリーミング配信する「Windows Server 2008 ターミナル サービス リモートプログラム」を公開した。

 Windows Server 2008の今後の予定について、マイクロソフトWindows本部パートナーマーケティング部の中里倫明氏は、2007年第三四半期にはRC版を、2007年第四四半期をはRTM版を公開する予定だという。また、中里氏は現在公開しているWindows Server 2008 Beta 3の日本語版が約1カ月半で25,000件配布したこと、Windows Server 2008 Beta 3トレーニングを約2,500名が受講したこと、Windows Server 2008対応アプリケーションを約120社が開発中であることを明らかにし、「これまでのWindowsの中では、最も立ち上がりが早い製品となるだろう」との見解を示した。


マイクロソフト 業務執行役員 サーバープラットフォームビジネス本部 五十嵐光喜本部長 Windows Server 2008の三本柱 Windows Server 2008のセキュリティ機能の概要

Windows Server 2008の仮想化技術の概要 Windows Server 2008のロードマップ Windows Server 2008 Beta 3の日本でのステータス

関連情報

URL
  WinHEC Tokyo 2007
  http://www.microsoft.com/japan/events/winhec/default.mspx
  ニュースリリース(WPF)
  http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3100

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(大久保有規彦)
2007/06/18 17:08
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