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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
NTT社長会見、光アクセス3,000万達成は「厳しい数値だが不可能ではない」

 NTT(持ち株)は、6月28日に開催した三浦惺代表取締役社長による会見要旨を公開した。会見では、中期経営戦略を推進する姿勢を改めて示したほか、2010年の光アクセス3,000万加入への見通しも語られた。

 6月に新社長に就任した三浦社長は、副社長時代にNTTグループが掲げる中期経営戦略の推進室長を務めており、同戦略を推進していく姿勢が改めて示された。その中で、新たなブロードバンド・ユビキタスマーケットの創造、財務基盤の確立、安心・安全・信頼の維持・向上を当面の方向性と掲げた。

 マーケットの創造に関しては、「光アクセスやFOMAを中心にブロードバンド環境が整っている」とした上で、「これをNGN、さらに上位レイヤやコンテンツを含めて、新サービスや付加価値のあるサービスを提供していきたい」とコメント。「特に映像関係を中心にマーケットが広がると考えており、まずはこの点に注力したい」とした。

 ビジネス面では、ノントラフィックビジネスの拡大を掲げているが、「比較的順調なソリューション分野以外では、必ずしも伸びていない」という。このため、「研究系の子会社でマーケティングを含めて自立させ、研究成果を事業化していく体制を組んでいきたい」と語った。

 安心・安全・信頼の維持・向上に関しては、ひかり電話を中心に大規模な障害が発生した点を挙げ、「現在、ソフト面や設備状況などを中心に対策を練っている」と対応状況を明かした。また、「今後は原因を早く見つけ、対策が講じられるよう最大限努力していきたい」と語り、「この経験を生かして、NGNではネットワークコントロール機能を取り込み、新しいサーバーやルータの開発面でもこうした点を織り込んでいく予定だ」と述べた。

 その上で三浦社長は、「これら取り組みを通じて、NTTグループの競争力を強化し、ひいては企業価値を向上させたい」と発言。加えて、「ICTの利活用を一層促進することで、日本が直面する政策課題の解決や日本の成長、発展に貢献できれば」と抱負を語った。

 なお、NTTでは中期経営戦略で2010年に光アクセス3,000万加入を目標に掲げているが、この数値を修正する必要があるかどうかに関しては「現時点で修正する状況にはない」とコメント。三浦社長によれば、同数値に関しては、具体的に積み上げた数字ではなく、「6,000万の固定電話ユーザーの半分程度に光を利用してもらうイメージ」だという。

 三浦社長は、「Bフレッツベースで見ると、残り3年間で2,000万を達成するかどうかを言えば、非常に厳しい数字」とした。ただし、「固定電話の3,000万ユーザーに光を使ってもらうという面で言えば、現時点では厳しいが、必ずしも不可能な数字ではないと考えている」と付け加えた。


関連情報

URL
  NTT社長会見
  http://www.ntt.co.jp/kaiken/index.html

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(村松健至)
2007/07/02 12:34
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