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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
Yahoo! JAPAN、ネットの流行を伝える「Yahoo!検索ランキング」開設

 ヤフーが運営するYahoo! JAPANは12日、「Yahoo!検索ランキング」の提供を開始した。Yahoo! JAPANの検索データに基づいたランキングやトレンド情報などを日替わりで紹介していく。


検索総数に加えて急上昇ランキングやトレンド解説コラムを用意

Yahoo!検索ランキング
 これまでもYahoo! JAPANでは同社の検索データに基づいたランキングを提供していたが、「Yahoo!検索ランキング」ではランキングを1つのサービスとして新たに提供。検索回数の総数ランキングに加え、検索回数が急上昇した「急上昇ワード」、Yahoo! JAPANのサーファーが独自の視点で検索データを読み解くコラム「トレンドサーフィン」を用意する。

 検索総数は前日までのデータ、急上昇ランキングは前々日と前日のデータを比較し、平日は毎日更新。検索総数は総合ランキングに加えて「人名」「テレビ」「ゲーム・アニメ」「スポーツ」といったジャンルごとに上位20位を表示する。急上昇ランキングは検索理由をサーファーが解説した説明文を加え、上位30位までを独自の計算式によるポイント順に表示し、一押しと判断した5つのワードはTOPページにも表示する。

 ランキングデータはYahoo! JAPANの検索と連動しており、クリックすることで検索結果を表示できる。また、急上昇ワード5に関しては画像や地図、Q&Aコミュニティ「Yahoo!知恵袋」などの検索結果も連動して表示する。

 「トレンドサーフィン」では、季節やテーマに合わせて人名や流行語などさまざまなキーワードを、検索数の推移グラフや第2ワードランキングを用いて解説。サービス上では公開されていないデータなども利用し、日替わりのコラムとして提供する。

 提供する検索ランキングはすべてRSSで配信。また、テレビ局やWebニュース、雑誌などへもランキングデータを提供するほか、自由国民社発行の「現代用語の基礎知識2008年版」にも「新語・流行語大賞2007」の審査員用参考資料として2007年1月から42週分の「週間急上昇ワードランキング」420語を提供している。


検索総数ランキングと急上昇ランキングの2種類を提供 サーファーが解説する「トレンドサーフィン」

メディア連携で「ネットの話題を世の中のブームにつなげる」

ヤフー 検索事業部企画部の岡本真氏
 ヤフー 検索事業部企画部の岡本真氏は、「Yahoo! JAPANは日本で圧倒的に使われている検索サービスであり、そこに入力されたデータは一種のCGMとも言える」と説明。検索データをランキング形式にすることで「一種の集合知として再度発信し、日本で何が話題になっているのかを伝えていく」との狙いを語った。

 品質にも重点を置き、「ベテランのサーファーが単にデータを出すだけではなく、データをどう読み解くのかを踏まえてランキングを解説する」。また、ランキングデータをテレビや雑誌などのメディアに提供することで、「単なるネットの流行ではなく、世の中の新しいブームを作り出していきたい」との考えを示した。

 その一例として岡本氏が例に挙げたのが「脳内メーカー」、Yahoo! JAPANが2007年初夏に急上昇ワードで紹介し、それをサーファーがピックアップして一般に紹介したことがきっかけに注目を集めたという。岡本氏は「脳内メーカーの作者もYahoo! JAPANで取り上げられたことがブレイクにつながったとコメントしている」と説明、この脳内メーカーの話題をテレビ番組に素材として提供することで、「自民党総裁選で麻生太郎氏が話題にするほどの人気となった」。今後も積極的にメディアへ情報を提供することで、「ランキングから世の中のブームへつなげていきたい」と語った。

 急上昇ランキングで表示されるポイント数の計算方式は「詳細は公開していないが、前々日と前日を比較した相対値だけでなく、検索回数という絶対値も加味して計算している」と説明。また、有害または悪影響を及ぼすキーワードがランキング入りした場合には「内部のガイドラインに準じ、良識を持った対応を行なう」と、ランキングから外すケースもあるとした。


データに加えて「解説の存在」「メディア連携」 Webの話題を世の中へつなげる

検索理由を解説することで「ユーザーが関心を持つためのヒントを提供」

 ヤフー 検索事業部サーファー部の荻野明子氏は、サーファーが担当する急上昇ランキングやトレンドサーフィンについて説明。急上昇ランキングは「テレビなどで紹介されることで、今まで無名だったり検索回数が少なかったものが注目されてランクインするが、ランキング下位はほとんど知られていないものも多く、なぜ上昇したかが簡単にはわからない場合もある」とコメント。検索やテレビ番組の履歴といったデータを駆使してその原因を探り、それを解説することで「ユーザーが関心を持つためのヒントを提供できる」とした。

 トレンドサーフィンでは現在のところ「検索回数の推移」「第2検索ワード」の2つを主軸にコラムを作成。「検索数はマイナスの要素でもプラスの要素でも増えるが、知りたいという関心度の表われとしては1つの指標になる」としたほか、第2検索ワードを活用することで「何を調べたくて検索したのか、という傾向が把握できる」という。

 現状広告スペースなどはまだ設けておらず、検索の認知向上を主眼に置くか、収益を得ていくかはサービスの反応を見ながら検討。API公開やブログパーツといったサービス展開も今後検討するという。

 目標とするPVやUUは非公開だが、「読み物的なコンテンツとして、1ユーザーのクリック回数を高めていきたい」(岡本氏)。ユーザーに何度も訪問してもらえるサイトを重視するとし、「RSSでもPVでも、継続的に利用者を増やしていきたい」とした。


急上昇ランキングの特徴 トレンドサーフィンの特徴

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://pr.yahoo.co.jp/release/2007/1112a.html
  Yahoo!検索ランキング
  http://searchranking.yahoo.co.jp/


(甲斐祐樹)
2007/11/12 19:26
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