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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
総務省、情報通信技術の国際力強化を目的とした「ユビキタス特区」創設

 総務省は、ICT(Information and Communication Technology、情報通信技術)の国際競争力強化を目的とした「ユビキタス特区」を創設すると発表した。

 ユビキタス特区は、世界最先端のICTサービスを開発・実証できる環境を整備するとともに、他国と連携しながらも日本が主導権を持った国際展開を進めていくことを目的としたもの。2007年4月に総務大臣から発表された「ICT改革促進プログラム」の中で、「国際競争力」の施策として位置づけられている。

 総務省では2007年9月4日から10月31日まで、「新たな価値創造」につながるICTサービスの開発や実証を計画している企業や大学、地方公共団体などを対象としたユビキタス特区の募集を実施。寄せられた188件の提案の中から、国による予算支援を予定するプロジェクト7件、予算支店を予定しないプロジェクト15件の合計22件を「ユビキタス特区」事業として決定した。

 予算支援を予定するプロジェクトとしては、グローバル市場に対応した移動通信端末の開発支援プラットフォームを開発・実証する神奈川県横須賀市のプロジェクト、複数セグメントを連結した次世代のワンセグ放送などの実証、PLCによる家電モニタリングを行なう京都府の2プロジェクトなどが決定された。

 予算支援を予定しないプロジェクトでは、ITS関連のプロジェクトが7件と、通信・放送連携のプロジェクトが5件、ワイヤレスブロードバンドが3件。ITSではモバイルWiMAXを活用した運転支援サービスをマツダが行なう。また、ワイヤレスブロードバンドではNTTドコモとソフトバンクがそれぞれ1.5GHz帯を用いた3.9Gの移動通信システムで認定を受けている。

 ユビキタス特区に認定されたプロジェクトの電波利用に関しては、特区の地域を管轄する総合通信局等で実験局の免許申請を受け付ける。また、ユビキタス特区に認定されなかったプロジェクトも、ユビキタス特区とは別に相談を受け付け、電波の利用可能性を検討するという。

 今回の決定は第1次であり、総務省では2008年3月をめどに第2次の決定を行なう予定。また、国による予算支援を予定するプロジェクトの委託先は2008年度予算の国会審議を踏まえて決定される。


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URL
  ニュースリリース
  http://www.soumu.go.jp/s-news/2008/080125_5.html


(甲斐祐樹)
2008/01/25 12:17
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