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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
情通審、光ファイバの1分岐単位貸出は「今後の検討」と見送り

 情報通信審議会(情通審)は27日、「次世代ネットワークに係る接続ルールの在り方について」に関する答申を総務省に対して行なった。シェアドアクセス方式の光ファイバにおける1分岐単位での貸出に関しては見送られた。

 「次世代ネットワークに係る接続ルールの在り方について」の骨子案では、OSUの共有による1分岐単位での貸出のほか、OSUを専用として分岐単位で接続料を算定する「OSUの専用」案、Bフレッツ機能をアンバンドルして接続料を算定する案の検討が行なわれていた。

 情通審では、1月29日に公表した答申(案)の中で、シェアドアクセス方式の光ファイバに関する1分岐単位での貸出などについて、さらなる検討が必要と公表。そして、2月28日まで同案に対する意見募集が行なわれ、法人・個人を含めて145件の意見が提出された。

 情通審ではこれらを踏まえて、1分岐単位の貸出などの案に関しては「今後、市場環境や分岐に係わる技術等の変化を確認の上、改めて検討することが適当である」とし、現時点では見送る意向を示した。

 合わせて情通審は、NTT東西が認可申請を行なっている2008年度以降の光ファイバ接続料に関して、需要予測が2006年度末実績に固定した予測であることから、需要予測が適当でない旨の答申を行なっている。これを受けて、総務省はNTT東西に対して接続料の見直しを要請する方針という。

 情通審では、接続料の低廉化措置に加えて、競争事業者間では1分岐単位(OSUの共有)に積極的に取り組むことで、提供コストをさらに低廉化させることができるとした。その上で、少なくとも当面は各事業者が営業努力などを行なうことで、FTTH市場にある事業者間競争を行なっていくことが適当だとしている。

 なお、NTT東西に関しては、競争事業者間の検討の場への参加といった、事業者間におけるOSU共有実現に向けた可能な協力に努めることが必要だと答申した。

 本答申を踏まえて総務省では、関係省令の改正など所要の措置を講じていくとしている。


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URL
  ニュースリリース
  http://www.soumu.go.jp/s-news/2008/080327_3.html

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(村松健至)
2008/03/28 18:08


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