セレゴ・ジャパンは、同社が運営する学習型SNS「iKnow!」にユーザーが学習コンテンツを作成できる「マイリスト」機能を追加した。同社では、「User Generated Content(UGC)」の第1弾と位置付け、iKnow!のバージョンも「2.0」とした。
■ 合計15万語彙からマイリストを作成。他ユーザーとの共有も可能
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マイリストの特徴
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新たに追加されたマイリストは、iKnow!が持つアイテム教材をベースに、自分が関心を持つテーマに沿った学習コンテンツを作成できる機能。マイリストを紹介するページも作成でき、タグを埋め込むことでYouTube動画の貼り付けにも対応する。また、他ユーザーとの共有も可能で、最近作成されたリストや人気のあるリストを紹介するページも設けられる。
リスト作成時に利用できるのは、iKnow!の学習チャンネルで提供される例文や画像、音声が付いた「iKnow!アイテム」の1万4,000語彙と、新たに追加した語彙と訳文からなる「アイテム候補辞書」の13万6,000語彙を加えた合計15万語彙。語彙の検索は、英語と日本語どちらからも可能で、アイテム候補辞書の語彙では、同一語彙を含んだiKnow!アイテムから音声付きの例文を登録できる機能も用意する。
作成したマイリストは、iKnow!の学習アプリケーションを利用した学習が可能。Wiiでも利用できる2択形式の学習アプリケーション「Brain Speed」にも対応する。また、学習の進捗状況なども通常の学習チャンネルと同様に管理が行なわれる。
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リストビルダーなどから取り込みたいアイテムを選択可能
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アイテム候補辞書に例文も付加できる
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作成したマイリストは通常の学習チャンネルと同様にアプリケーション学習ができる
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一般公開に先立ってセレゴ・ジャパンでは、100名程度のユーザーを対象にしたクローズドベータテストを実施。法律用語や物理関係用語、看護医療用語など専門的なものから、スティーブ・ジョブズ氏のスピーチ、アニメ「ローゼンメイデン」をテーマにしたリストなど、140超のマイリストが作成されたという。
一般公開自体は19日に開始されており、同社によれば公開から24時間でアイテム数は2万3,000を超え、学習チャンネルで提供するアイテム数を上回ったという。現時点では学習コンテンツのクオリティが上回っていると考えるが、将来的にはUGCコンテンツの質が高まり、「学習コンテンツ以上の内容になるのではないか」と予想する。
今後はユーザー側で語彙を追加できる機能や、ユーザーに適したマイリストをリコメンデーションするような機能追加も予定。なお、マイリストの品質管理については、Wikipediaのようにユーザーやコミュニティの力を借りながら、チェック体制を構築したいという。
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説明欄はタグ埋め込みも可能。ここではYouTube動画が貼り付けられている
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時事ニュースに沿ったマイリストも作成できる
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専門用語や恋愛、アニメなどをテーマにしたマイリストも
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■ ラーニング部分のオープン化でiKnow!は「2.0」へ
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iKnow!のユーザー数動向
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21日に開かれた説明会では、セレゴ・ジャパンのマイケル長谷川氏からiKnow!の現状やマイリスト機能に関する概要が紹介された。
長谷川氏によれば、iKnow!の会員数はサービス開始から約6カ月後の4月25日に15万人を突破、現時点の会員数は約17万人になるという。また、4月のユーザー動向として、学習時間の合計が21万3,000時間、学習アイテム数が合計2,172万3,000である点を紹介した。
長谷川氏は、「これまでiKnow!を『SNS型英語学習サイト』とご紹介してきたが、『ソーシャルラーニングプラットフォーム』と捉えることもできる」と説明。この中で同氏は「ラーニングに関しては、当社提供のコンテンツに限定されていたが、今回のマイリストを皮切りにUGCに対応することでオープンなものになる」と語り、「これによってiKnow!は、『iKnow! 2.0』へとステップアップできる」と付け加えた。
代表取締役社長のエリック・ヤング氏はまた、「2008年末までに50万人の会員を集めたい」とコメント。その上で、「iKnow!はコンテンツも武器の1つであり、UGC対応によってコンテンツの深さや幅が広げられる」と述べた。なお、広告展開に関しては2008年後半をめどに開始する予定という。
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「ソーシャル」「ラーニング」「プラットフォーム」のすべてがオープン化
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(左から)アンドリュー・スミス・ルイス代表取締役会長と、エリック・ヤング代表取締役社長
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マイケル長谷川氏
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■ URL
iKnow!
http://www.iknow.co.jp/
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(村松健至)
2008/05/21 14:46
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