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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
アクトビラで「TSUTAYA TV」が本格展開。ハリウッド作品をHD画質で配信

 TSUTAYAとTSUTAYA BBは、デジタルテレビ向けポータルサービス「アクトビラ」で提供している「TSUTAYA TV」について、6月6日から本格展開を開始すると発表した。同サービスを通じて、ハリウッドメジャースタジオ4社の作品をHD画質で配信していく。


ハリウッドメジャー4社の作品をHD画質で配信。Tポイントも利用可能

「TSUTAYA TV」。本格展開に合わせてサイトリニューアルも実施

料金は作品種類や映像画質により異なる(上記画像の料金は税抜き)
 TSUTAYA TVは、H.264形式で映像配信を行なうアクトビラの映像配信サービス「アクトビラ ビデオ・フル」に対応したサービス。2008年3月1日のサービス開始当初は、劇場映画の予告編やランキング情報などを無料で提供していた。

 6月6日からの本格サービスでは、有料コンテンツの配信を新たに開始。ハリウッドメジャースタジオ4社(パラマウント・ピクチャーズ、ウォルト・ディズニー、ワーナー・ブラザース、NBC ユニバーサル・インターナショナル・テレビジョン・ディストリビューション)から提供を受けた映像作品を中心に約100タイトルを配信し、6月末までに約200タイトルまで拡充する。また、配信タイトルのうち約70%をHD画質で配信していくという。

 作品配信にあたっては、TSUTAYAの店頭でも人気が高いという海外テレビドラマシリーズをラインナップ。「HEROES/ヒーローズ」や「LOST」、「デスパレートな妻たち」の各シーズン1が順次配信されるほか、「HEROES/ヒーローズ」に出演するマシ・オカの単独インタビュー映像も視聴できる。

 映画作品は、「トランスフォーマー」や「オーシャンズ13」、「ブレイブ ワン」「ボーン・アルティメイタム」などを配信する。当初の作品ジャンルは映画、アニメ、スポーツ、ミュージックの4ジャンル。なお、ハリウッドメジャースタジオ作品の配信は、規定によりDVD発売から原則90日後になる。

 利用料金は、1作品210円から715円。画質や画面サイズによって料金は異なり、HD画質(画面サイズ16:9)の場合で、映画は各715円、テレビシリーズは第1話が無料、各話315円で、それぞれ48時間視聴できる。また、テレビシリーズは4話から5話をまとめた「ミニパック」、シリーズの半分をまとめた「ハーフシーズンパック」の販売も行なう。

 レンタル料金は、クレジットカードまたは提携プロバイダー(So-net)による支払いに対応。加えて、TSUTAYA会員カードのTポイント番号を登録することで、レンタル作品に応じたポイント付与や獲得ポイントによる作品視聴などが可能になる。

 このほか、作品ごとの特集コーナーや、Blu-ray Disc作品を紹介するコーナーも設置。それぞれTSUTAYAのモバイルサイト上にアクセスできるQRコードも表示される。また、将来的にはTSUTAYA TV上での直接販売も実施したい考えという。


6月の配信スケジュール。約70%がHD画質という QRコード表示により、モバイルサイトとの連携も

「TSUTAYAはハイデフ元年」。全プラットフォームを通じてハイデフを訴求

(左から)TSUTAYA BBの渡邊氏、アクトビラの久松氏
 6月6日の本格展開に先立って、TSUTAYA BBとアクトビラでは説明会を5日に開催した。TSUTAYA BBの渡邊健 執行役社長は「TSUTAYAにとって、今年はハイデフ元年である」と発言。TSUTAYA TVを通じたHDコンテンツの配信に加え、「(説明会会場となった)TSUTAYA TOKYO ROPPONGIなどでBlu-ray Discのレンタルを3月に開始し、夏までには全国での展開を予定している」と語った渡邊氏は、「全国2,717万のTSUTAYA会員に向けて、TSUTAYAの全プラットフォームを活用してハイデフ映像の訴求を行なっていく」と強調した。

 TSUTAYA TVがターゲットとする年代は、アクトビラで利用者数が多いという40歳代。一方、TSUTAYA店頭やモバイルは20歳代が、宅配レンタルやPC向け映像配信を行なう「TSUTAYA DISCAS」などは30歳代が中心となり、「TSUTAYA TVを加えることで、20代、30代、40代に対してサービスを提供できる体制が整う」とした。

 配信タイトルの拡充に関しては、「約70%のHD作品比率を維持しながら、1年前後で約2,000タイトルまで増やしていきたい」という。また、会員数に関しては2008年度中に5万人の獲得を目標に据え、「プレミアム感の高いサービスを目指したい」と述べた。


TSUTAYA各プラットフォームにおけるターゲット年代層 「最も高画質な映像素材はBlu-ray Disc」とし、これらの訴求を図っていく

 アクトビラの久松龍一郎 代表取締役副社長は、「アクトビラ全体では合計で2,000作品以上のビデオ作品がある」と説明し、今回のTSUTAYA BBによってハリウッドメジャースタジオ6社が揃う形になったという。また、「アクトビラ ビデオ・フル」対応製品は5社23機種に拡大しており、「今後も対応製品の拡大を各メーカーにお願いしていきたい」と語った。

 なお、TSUTAYA BBの渡邊氏によれば、アクトビラのユーザーインターフェイス(UI)仕様の関係で、TSUTAYA TVの1画面内で表示できる作品が5個に制限されているという。このため、リモコンの矢印キーを使った画面切替など独自の改良を加え、「アクトビラ内で最も速い表示を実現した」という。

 こうした点に関して、アクトビラの久松氏は「UIは永遠の課題だが、継続して改良を加えていきたい」と発言。その上で「2,000タイトルを超え、作品を探すのが難しくなっている」と語り、「2008年中にレコメンドエンジンやユーザーカスタマイズ機能を追加できるよう、準備を進めている」とした。


現時点で1画面に表示できる作品数は5個まで。UI改良は継続して取り組むという 説明会場では「アクトビラ ビデオ・フル」に対応する5メーカーのテレビが展示されていた

関連情報

URL
  アクトビラ
  http://actvila.jp/
  ニュースリリース
  http://www.tsutaya-ltd.co.jp/news/release/nr_20080605.html

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(村松健至)
2008/06/05 16:31


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