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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
情通審、3.9世代の基本コンセプトを公開。下り速度は最大100Mbps

 情報通信審議会 情報通信技術分科会 携帯電話等周波数有効利用方策委員会は、携帯電話などの周波数有効利用に向けた「第3世代移動通信システムの高度化のための技術的方策」の審議状況について報告。この報告では第3.9世代移動通信システムにおける基本コンセプトが示された。

 第3.9世代移動通信システムは、「モバイル分野における国際競争力の確保」「周波数の有効利用」「ユーザーの利便性向上」を目的として導入を検討。具体的には下り100Mbps、上り50Mbpsの通信速度が基本要件とされた。

 また、周波数利用効率は第3.5世代とされるHSPA Release 6と比較して下りで3倍以上、上りで2倍以上を満たすこと、伝送速度向上や導入シナリオに柔軟に対応できるスケーラブルな周波数帯域幅を有することなども条件とされた。

 ネットワークは他システムとの連携を踏まえたオールIPとし、第4世代への円滑な展開が可能なシステムを条件としたほか、現行の第3.5世代よりも低遅延の実現を目的とする。このほか3GPPなど世界標準を視野に入れた国際ローミングや相互接続性の確保も必要とした。

 導入時期としては2008年を第3.5世代の拡張期とし、2010年頃から第3.9世代の導入が始まると想定。201x年には第4世代が導入されるとともに、第3世代は第3.5世代が吸収するとの見通しを示した。

 干渉条件については現行の第3世代帯域にシステムを導入することを前提とし、上下送受信の周波数感覚やガードバンド幅などは第3世代と同様にすることを基本とする。ただし、第3.9世代の具体的案仕様が明確になった段階で、必要に応じて詳細な検証を行うという。

 今後のスケジュールとしては8月より具体的なシステムの検討を開始し、隣接帯域との共用条件やネットワーク全体における社会的・経済的効果などの検討も勧めていく予定。11月にはパブリックコメントを公表、12月には情報通信審議会 答申案を審議する予定としている。


関連情報

URL
  総務省 報道資料(PDF)
  http://www.soumu.go.jp/s-news/2008/pdf/080729_2_bt2.pdf


(甲斐祐樹)
2008/07/29 18:54


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