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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
MS、日本語版「Windows Home Server」を30日より提供開始

 マイクロソフトは20日、家庭およびSOHO向けホームサーバー製品「Windows Home Server」日本語版を8月30日より提供すると発表した。パートナー各社から同OSを組み込んだ機器が発売されるほか、PCパーツなどとセットで購入できるDSP版も用意する。


Xbox 360連携や外出先からアクセス可能な「Windows Home Server」

Windows Home Server概要
 Windows Home Serverは、サーバーOS「Windows Server 2003」をベースに家庭・SOHO向けに最適化された製品。ファイル共有やバックアップ、リモートアクセス機能などを備えている。英語版の出荷はすでに開始されており、新たに提供する日本語版は7月に公開されたアップデートプログラム「Power Pack 1」が適用済みとなる。

 本製品では、PCにインストールした「Windows Home Serverコンソール」を介して、Windows Home Serverの操作が可能なため、マイクロソフトでは「Windows Home Serverを意識することなく利用できる」としている。機能面では、ユーザー単位でアクセス権を設定できるファイル共有が可能なほか、プリンタ共有にも対応。また、Windows Media PlayerやXbox 360などのWindows Media Connect対応製品から、Windows Home Serverへのアクセスも行える。

 外出先などからWindows Home Serverにアクセスできるリモートアクセス機能も装備しており、Windows Liveカスタムドメインを利用した独自ドメインを無料で取得できる。同機能では、ファイル閲覧や一括アップロード・ダウンロードが可能なほか、保存した動画・音楽コンテンツのストリーミング再生にも対応。加えて、自宅PCへのアクセスもサポートしている。


PCから直接アクセスが可能 Xbox 360から音楽をストリーミング再生 こちらは外出先からリモートアクセスしたところ

 バックアップ面では、クライアントPCのHDDイメージの自動バックアップが可能。クライアントPCに対しては、LAN経由でのセキュリティ状況も監視しており、問題が生じた場合には通知を行う機能も備えた。

 このほか、Windows Home Serverに増設した接続方式の異なる複数台のHDDを、1台のストレージとして扱える「ドライブエクステンダー」機能も搭載。また、機能拡張が可能な「アドイン」機能も用意し、有償・無償を含めて60種類以上のアドインが公開されている。アドインには、DLNA対応機器と連携できるものもあるという。

 なお、すでに英語版を購入しているユーザーに対しては、日本語版へアップデートする際の技術支援等を行う予定という。


リモートアクセス機能の概要 複数のストレージを1台に見せられる「ドライブエクステンダー」機能 クライアントPCのバックアップやセキュリティ状況の監視機能も

MS五十嵐氏「420万世帯をターゲットにホームサーバー市場を創出」

(左から)マウスコンピューターの小松氏、マイクロソフトの五十嵐氏、エプソンダイレクトの河合氏
 20日に開かれた発表会では、マイクロソフトの五十嵐光喜 サーバープラットフォーム ビジネス本部 本部長 業務執行役が登壇。「デジタルカメラやデジタルビデオ、メールなどの普及によって、これらの資産はデジタル化されるようになった」と語る五十嵐氏は、「一方で、撮影した写真が誰が管理しているのか、バックアップしているのかといった課題も生じてきている」と指摘。「こうした課題を解決するのがWindows Home Serverである」とした。

 ターゲット層に関しては、「新しい技術を好み、秋葉原などでパーツを購入してPCを自作する層」や「バックアップの重要性を理解し、子どもの写真の保護に苦心している30~40代層」、「ホームベースビジネスや学術層」を挙げた。その上でターゲット層の規模を「ブロードバンド環境で、2台以上のPCを持つ420万世帯」とし、パートナー各社と協力して「ホームサーバー市場を創出する」とした。


420万世帯をターゲットにホームサーバー市場創出を目指す 当初のパートナー企業

 当初のパートナー企業は、NECやロジテック、エプソン、デル、マウスコンピューターなど15社。それ以外の企業に対しても、Windows Home Serverの利用を推進していくという。また、Kaspersky Labs JapanからWindows Home Serverに対応したアンチウイルスソフト、ストリーミング21からオンデマンドビデオシステムも提供される。

 Windows Home Server日本語版を搭載した製品は各社より順次発売され、価格は製品ごとに異なる。発表会に来賓として登壇したマウスコンピューターは5万9850円から、エプソンダイレクトは7万9800円から製品を販売するとした。

 なお、マイクロソフトでは、Windows Home Server日本語版の提供開始に合わせて、秋葉原のカフェソラーレでイベントを開催。イベントは8月30日13時から開催され、誰でも無料で参加できる。


エプソンダイレクトの対応製品 マウスコンピューターなど各社も製品を展示 PDXジャパンは小型筐体採用の製品も

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3503
  Windows Home Server 製品概要
  http://www.microsoft.com/japan/WindowsHomeServer

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(村松健至)
2008/08/20 14:49


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