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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
@NetHome、愛内里菜や有名デザイナーが登場するファッションイベント

ヘザレットの2人。左からリッチー・リッチー、トレバー・レイン。「大阪は東京とはまったく違う雰囲気を持っているんだ。アイ・ラブ・オオサカ!」とはリッチーの弁

ライブを行なった愛内里菜
 8月11日、大阪市中央区にあるマイドームおおさかで、@NetHome主催によるファッションイベント「スーパー セレビアン カーニバル 2003 ヘザレットスタイル 2003 Summer」が開催された。

 今回のイベントは、@NetHomeのユーザーを対象に行なわれたもの。会場では、10代から20代前半の女性を対象に、地元大阪出身の愛内里菜によるライブや、ニューヨーク発の2人組のデザイナー「ヘザレット」によるファッションショー、大阪で人気のヘアサロン4店舗によるカットショーなどが催された。@NetHomeでは、今回のイベントの模様をブロードバンドコンテンツとして公開する予定だ。

 まず、開会の挨拶に立った@NetHome 代表取締役社長兼CEOの廣瀬禎彦氏は、「オンラインではなく、リアルでユーザーさんとふれあう場を提供したいと考えていた」と今回のイベントの意義について語った。

 会場はショーやライブが行なわれるステージを中心に、囲むような形でZAQインターネット、日本コカ・コーラ、江崎グリコなどのブースが設置された。メイクやネイルアート、サプリメントなど、ブースの内容はいずれもファッション、ビューティに関連したものになっている。

 ステージにはDJブースも配置されており、ステージショーがない時間帯は、まるでクラブのように様々な音楽が入れ替わり立ち替わり流されていた。来場客の9割以上が女性ということもあり、雰囲気はインターネット関連企業のイベントとしては異色のものといえるだろう。

 会場ホールを出た廊下には、「B.B.CAFE」と名付けられたインターネット体験コーナーが用意されていた。3人掛けほどのベンチとノートパソコンが数台用意されており、来場客が自由にWebを閲覧できる。こちらも会場ホールに劣らず人が集まり、イベントのスケジュールを確認する人など、常に利用者がいる状態だった。

 ヘザレットによるファッションショーでは、ターゲットとなる来場客の年齢層となる10代から20代前半を意識したコレクションを発表。コレクションはいずれもこのイベントのためだけに用意されたもので、ヘザレットが大阪からインスピレーションを得てデザインしたという。なお、ヘザレットは浜崎あゆみや、マライア・キャリー、ブリトニー・スピアーズなど、内外の著名人に支持されているようだ。

 イベントのクライマックスとも言うべき愛内里菜のライブだが、主催者側の意向で撮影が許可されなかったため、写真がお届けできず残念だ。ほかのイベント開催中も、「ずいぶん入ってるなぁ」という印象だったが、ライブ時はさらにもう一段人が多くなり、盛況だったといえるだろう。


ファッションショーの模様 ファッションショーの模様

来場客がインターネットを体験できる「B.B.CAFE」 インターネットによるユーザー投票で決まるZAQueen(ざっくぃーん)のコンテストも

@NetHome 代表取締役社長兼CEO 廣瀬禎彦氏
 今回、IT関連企業としては一風変わったこのイベントを主催した@NetHome。その意図やブロードバンドコンテンツ戦略について、代表取締役社長兼CEO 廣瀬禎彦氏に話を伺った。

--一般にインターネットのコンテンツサービスというと、ポータルサイトから誰もがアクセスできるようなものが多いように感じます。一方で御社は、各地域ごとのCATV事業を軸にし、テレビのように各地域に局を設け、そこからコンテンツ配信をされていますが、この戦略にはどのような意図があるのでしょうか。

廣瀬氏  高速道路ができて、地方の物産が中央に集まったのと同じように、地方からの情報がインターネットを通して世界中に発信できるんです。多様性がキーであって、ユニバーサルと称して、一律なものを手間を省いて、ボーンとやるのが本質ではないんです。そんなものは電波でやればいい。

 そういう意味では、ユニークネスをどうやって集めるかが重要です。地方のユニークネスを集約する、それが僕らのコンセプトなのです。ひとつひとつの地方を回って、(情報やユニークネス)を集合体として集め、それを一方的に発信するのではなく、交換するという発想なんです。交換するには、それぞれの地域に仕組みをつくらなければいけません。そしてそこが我々が他とは違うところです。

--パソコン向けのブロードバンドコンテンツではどうやって有料コンテンツの利用を伸ばしていくか、苦心されているところも多いと聞きます。有料コンテンツのビジネスモデルに関しては、どのようにお考えでしょうか。

廣瀬氏 お客様が何に対してお金を払ってくださるかということを調べずして、今までと同じようにモノをばらまいて、お金をくださいといっても、いらないのだからお金は払ってもらえない。だから、もう一度僕らがやらなければいけないのは、お客様が何に対してならお金を払ってくださるのか、そこを見極めた上で(顧客にとって)明確なベネフィットを提供しなければなりません。

 ただ、単に経済的なベネフィットではお客様はお金を払いません。共感して払うとか、自分がのめり込んでいるから払うとか、払ってもらう理由をもっと多様化していかないとダメだと思います。


--今回のイベントに関してお伺いします。IT関連企業がイベントを主催すると、インターネットやブロードバンドというキーワードで、どうしてもテクノロジーが前面に出たものになりがちですが、このイベントではファッションというテーマで、10代から20代前半の女性をターゲットにしています。これは珍しいことだと思うのですが。

廣瀬氏 彼らはインターネットを知りたいし、触りたいんですよ。実際にiモードだっていろいろやっているわけです。しかし(パソコンのインターネットには)親近感がないんですよ。だから、僕らはそういう人たちがインターネットを身近に感じてもらえるように、テクニカルな情報を発信するのではなく、僕らの目線も彼らの目線と同じにあるよ、ということで彼らの目線にあったコミュニケーションの場を作っているんですね。テクノロジーギンギンなことをやったら、来てくれる人が限られてしまいますから。

--今後はどのようなコンテンツに注力されるのでしょうか。

廣瀬氏 コンテンツはいろいろな調査をしてみますと、ブロードバンドに対して一番期待されているのは映像コンテンツなんです。今、何に興味を持っているかと調べると、映像は3位くらいになっています。一方で、これから何を見たいかというと映像がトップに来ています。それだけ、ブロードバンドを使えば映像が見れるじゃないか、ブロードバンドでしか観られない映像コンテンツがあるじゃないか、という雰囲気になっています。当然我々も映像コンテンツにもっと力を入れていく予定です。

--@NetHomeの今後のビジネス展開についてお聞かせください。

廣瀬氏 地方に限らず、全国のケーブルテレビ局さんがこれから新しい情報事業に展開されていくときに、いろんな意味でお手伝いさせていただくというのが我々のスタンスです。今回もわざわざ大阪でやったのには、大阪地域にCATV局がたくさんあるという理由もあります。世の中一般に「大阪は不景気だ」と言われているけど、「そんなことないだろう。面白いモノがないだけじゃないか」ということで、今回あえて大阪開催にしたんですよ(笑)。

――どうもありがとうございました。


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URL
  @NetHome
  http://www.jp.home.com/


(伊藤大地)
2003/08/11 20:08
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