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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
ソニーのユビキタス・バリュー・ネットワーク戦略

ソニー ネットワークターミナルソリューションカンパニー 辻野晃一郎プレジデント
 NBA東京セッションの「リーディングカンパニーの考えと戦略」というテーマでは、ソニー ネットワークターミナルソリューションカンパニーの辻野晃一郎プレジデントが「ソニーのユビキタス・バリュー・ネットワーク(UVN)戦略」と題して講演を行なった。

 辻野氏は「ソニーの宣伝めいてしまうかもしれないが」と前置きした上で、ソニーの考えるホームネットワーク環境について講演を行なった。辻野氏によればエンターテイメントの中心はテレビであり、次世代のテレビ視聴環境を構築することがホームネットワークのひとつの鍵になると考えているという。そしてソニーの掲げるUVNとは、ホームネットワークによる新しいAVライフスタイルを構築、そのネットワークをモバイル環境ともシームレスにつないでいくことだと語った。

 このUVN戦略の中心となる機器として辻野氏はソニーのHDDレコーダー「CoCoon」を紹介。見る時間や場所が拘束されがちな従来のテレビに対して、時間や場所を気にすることなく、ひとりひとりのライフスタイルに合わせる次世代テレビという考えを明らかにした。辻野氏によれば、単にネットワークやデジタルに対応したものは次世代というのではなく、「次世代テレビはライフスタイルを変えるもの」とコメント。「おこがましいかもしれないが、ソニーは昔からライフスタイルを変化させてきた歴史がある」とし、こういったライフスタイルの変化がソニーの使命であるとした。

 CoCoonはいくつかのキーワードで番組を自動に録画する機能や、ユーザーの番組の好みを学習する機能を搭載。録画された番組はカテゴリごとに自動に仕分けられる。これらの機能を踏まえて辻野氏はCoCoonを「成長していく商品」と説明。好きな時に好きな番組を見ることが可能な新しいライフスタイルを作り出せる製品であると自信を見せた。また、番組の撮り逃しなどの場合も想定し、パソコンや携帯電話からCoCoonの操作が可能なサービスも用意、「ユビキタスリモコン」という比喩のもと、UVN戦略の一例を紹介した。

 CoCoonは現在地上波のアナログ放送にのみ対応するが、ブロードバンドコンテンツについても同社のパソコン「VAIOシリーズ」との連携により対応。将来的にはCoCoon単独でブロードバンドコンテンツに対応する予定だという。ただしブロードバンドにおけるコンテンツビジネスの課題として、低コストで提供するためのフォーマット統一、著作権保護のためのDRM(Digital Rights Management)技術が必要であるとした。


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  関連記事:ソニー、ブロードバンド時代のAV視聴スタイル「CoCoon」を発表[AV Watch]
  http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20020904/sony2.htm
  第5回 NAB東京セッション
  http://www.nabtokyo.jp/


(甲斐祐樹)
2002/12/04 18:22
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