セレゴ・ジャパンは5日、語学学習SNS「iKnow!」の正式版提供に合わせて、サービス名称を「smart.fm」に変更した。今後は海外展開に加え、「あらゆる知識を学習できるサービスを目指す」という。
■ 「smart.fm」にサービス名を変更。画像による学習機能を追加
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smart.fm
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サービスの狙い
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「iKnow!」は、2007年10月にセレゴ・ジャパンがベータ版の提供を開始した無料の語学学習SNS。ユーザーによる学習コンテンツの追加が可能で、190カ国語に対応。また、外国語に加え、日本語を学習できるコンテンツも用意している。
今回、正式版サービスの移行にともなって、サービス名称を「smart.fm」へと変更。変更理由に関してはセレゴ・ジャパンでは、「語学学習だけではなく、あらゆる知識を習得できる学習サイトへと生まれ変わるため」と説明した。
「smart.fm」という名称のうち、「smart」はiKnow!ユーザーや学習データベースを“Intelligent”と捉えた点から由来。「fm」は、一言コミュニケーションサービス「Twitter」などのように自ら情報を発信する“Streaming”から由来しているという。なお、学習エンジン「iKnow!アプリケーション」は、従来名称のまま提供が行われる。
機能面では新たに、歴史的人物や植物、地図上の場所、交通標識など、画像を使って学習が進められる「イメージ・ラーニング」機能を提供。これまでの語学学習機能と同様に、ユーザーによる問題作成も可能で、出題形式は選択クイズ型とタイピングクイズ型が選択できる。
サイトデザインもリニューアルされ、マイページ画面ではタブ単位に分かれていた情報を1ページ内に表示するようになった。また、カテゴリ分類も従来の語学をベースにしたカテゴリ分けから、エンターテインメントや人物、技術など分野別にカテゴリ分類を行うようになった。
ドメイン変更に合わせて、サーバーの移転作業も3月3日より実施された。現時点でサイトへのアクセスに時間がかかる場合もあるが、セレゴ・ジャパンでは数日中に調整が完了する見込みという。また、従来の「http://www.iknow.co.jp/」へのアクセスは、「http://smart.fm/」へ自動的にリダイレクトされる。
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「イメージ・ラーニング」機能を新たに提供
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交通標識を学べるコンテンツも公開されている
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■ ユーザー数は43万人。海外展開で2009年末に400万人超を目指す
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(左から)セレゴ・ジャパンのアンドリュー・スミス・ルイス会長とエリック・ヤング社長
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5日に開催された発表会では、セレゴ・ジャパンのアンドリュー・スミス・ルイス代表取締役会長とエリック・ヤング代表取締役社長が登壇して、今後のサービス方針を示した。
「smart.fm」のユーザー数は現時点で約43万人。2008年8月に実施したアンケートに寄れば、このうち97%が日本人になるという。また、性別比は女性が55%、男性が45%で、居住エリアは関東地方で全体の半数を占めている。
セレゴ・ジャパンでは今後、海外展開にも力を入れる考えで、当初は米国の15歳から25歳前後の若者層をターゲットに据える。ヤング社長は「この年代はFacebook、MySpaceを使用している世代」とし、両サービスに加え、iPhoneに対応したアプリケーション開発も進めていく。また、全世界でのユーザー獲得目標は2009年末で400~500万人規模を目指し、ユーザー割合は「日米ユーザーで全体の80%になれば」と述べた。
機能拡充も随時実施していく方針で、作成した学習コンテンツを特定ユーザーに限定して利用できる「グループ機能」などを有料サービスとして提供するという。これらに加え、広告モデルや企業向けサービスなどによって、利益を上げたい考えだ。
なお、コンテンツ制作に関しては、ユーザーによる投稿を期待し、セレゴ・ジャパン自身としては積極的に行わない考え。ヤング社長は「コンテンツ制作担当は1.5人程度と少なく、新機能などの利用方法を紹介する際に参考例として公開していく」と述べた。
■ URL
smart.fm
http://smart.fm/
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(村松健至)
2009/03/05 14:42
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