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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
Broadcom、サイズを87%縮小した切手大802.11bモジュール

モジュールと搭載PDAを手にするスティーブン・パーム博士
 IEEE 802.11g向けの無線LANチップセットを供給するBroadcomは、シングルチップ無線LANソリューション「AirForce One」を発表した。Broadcomによれば無線LANのシングルチップ構成は世界初という。すでに早期導入パートナー向けに出荷を開始している。

 このソリューション最初のチップ製品はIEEE 802.11bに対応する「BCM4317」で、基板面積を87%縮小、消費電力は最大で97%低減した。このため、ノートパソコン以外にPDA、ゲーム機、携帯電話、小型デジタルカメラなどの搭載も見込んでいるという。

 「BCM4317」では、従来の2チップ構成でも外付けとなっていたバラン(平衡-不平衡の変換装置)、RFパワーアンプ、送受信切り替え、ダイバシティ用のアンテナ切り替え回路などもワンチップにまとめられ、Bluetoothモジュール用のインターフェイスも内蔵している。

 このため、コンポーネント数も85%削減でき、その結果、製造歩留まりも抑えられて製造コストの削減に寄与するとしている。2004年ごろには1個あたり12~13ドル(10,000個ロット時)で供給できる見込みという。

 都内で開催された製品発表会で同社のホーム・ネットワーキング&ワイヤレス事業部主任技師のスティーブン・パーム博士が説明に立った。同氏は「2007年までにノートPCがWi-Fi製品に占める割合は25%まで低下し、モバイルデバイスが市場の大半を占める」と予想し、「AirForce One」の需要があることを説明した。また、モバイルデバイスを無線化するためにはサイズ、消費電力、コストの3つの問題があるとしたが、「BCM4317」によって無線化したデバイスの製造が可能になると述べた。

 なお、AirForce OneのIEEE 802.11b以外への展開については「将来、他のAirForce Oneの発表ができる」とだけ述べ、時期や詳細については明らかにしなかった。


Centrino採用のMiniPCIモジュールとBCM4317 1円玉と比較したモジュールの大きさ

BCM4317のブロックダイヤグラム AirForce Oneの主な利点

関連情報

URL
  Broadcom
  http://www.broadcom.com/

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(正田拓也)
2003/09/08 15:12
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