1月28日から30日まで東京・有明の東京ビッグサイトで「第4回ファイバーオプティクス EXPO」が開催されている。Broadband Watchでは、展示製品を中心にレポートする。なお東京ビックサイトでは、「第33回インターネプコン・ジャパン」などの展示会も同時開催されている。
■ 住友電気工業、従来比5倍の耐荷重を持つコネクタ付き光ケーブル
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「PureFlex」製品概要
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住友電気工業のブースでは、同社従来品と比較して5倍の耐荷重を持つコネクタ付き光ケーブル「PureFlex」が展示されていた。PureFlexは、同社開発の保護チューブを光ファイバに施すことで耐荷重性を実現した製品で、価格は従来品と比べて3割程度高く設定されている。最小曲げ半径は、シングルモード光ファイバ(SMF)「UltraAccess」を利用した場合で7.5mm。
同社では、PureFlexを使用することで、LANケーブルと同様に室内での配線やメディアコンバータと光コンセント間の再配線も容易になるとしている。なお、同製品はすでにNTTネオメイト北陸に納入、福井県永平寺町にて使用が開始されているという。
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配線イメージ
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コネクタ形状となるため、接続も容易に行なえる
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最小曲げ半径7.5mmの「UltraAccess」(左上)、同15mmの「PureAccess」(右上)。曲げた際の損失が従来製品(左下および右下)と比較して、ほぼ発生していない
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3波1芯方式対応「光受信端末」も出品されている
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■ 古河電気工業、最大100万世帯まで映像配信できるシステム
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システム構成
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古河電気工業のブースでは、最大100万世帯まで映像配信とデータ通信が可能な「光BroadCastシステム」が出展されている。同システムは、北海道帯広市のCATV事業者「帯広シティケーブル」で採用済み。
光BroadCastシステムは、光増幅器を多段設置することで通信劣化を抑えながら最大100万世帯までの多分配を実現したシステム。加入者宅へは、映像配信用光波長(1550nm帯)と通信用光波長(上り1310nm帯/下り1490nm)の合計3波を1芯の光ファイバで配信し、加入者宅設置のWDMフィルタを内蔵した光受信器により再び分波が行なわれる。なお、送信可能な映像チャンネル数はデジタルハイビジョン形式の場合で最大100チャンネルだという。
同社ブースではこのほか、最小曲げ半径15mmのSMF「FlexiWave」を利用した平形フロア配線ケーブル「CGKNH」などが出展されていた。
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加入宅に設置される受信器
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受信器下にある光トランシーバーは評価機のためサイズが大きい
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「CGKNH」の配線イメージ。FlexiWaveの利用例としては、コネクタが付属した室内ケーブルタイプなども紹介されている
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最小曲げ半径が15mmという特徴を活かして、ドラムを利用しないREELEX梱包での提供も考えているという
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■ 旭硝子、“Fiber To The DESK”を実現するLucina対応NIC
旭硝子ブースでは、慶應義塾大学の小池康博教授と共同開発したプラスチック光ファイバ(POF)「Lucina(ルキナ)」に対応したNIC(Network Interface Card)が展示されていた。
Lucinaは、全フッ素光学樹脂を使用したPOF。伝送速度は1Gbpsまで対応し、最小曲げ半径は10mmとなる。展示中されたNICは、ギガビットイーサ対応のPCI接続型アダプタ、100BASE-FX対応のPCIカードなど3製品。
各製品を利用することで光コンセントから直接光ファイバをパソコンなどに接続できることから、同社では“Fiber To The DESK(FTTD)”環境が実現できるとしている。3製品ともに価格は事業者納入時で2~3万円前後。説明員によればLucinaの普及状況をみながら一般販売も検討しているという。
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展示されたNIC3製品
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Lucina対応NICを利用することで光ファイバを直接接続できる
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■ 昭和電線電纜、最小曲げ半径が15mmの光ファイバ
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Le-Bend.15
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昭和電線電纜のブースでは、最小曲げ半径が15mmの光ファイバ「e-bent.15」などが展示されていた。同製品はシステム納入のほか、光ファイバ単体での販売も行なっているという。
e-bent.15は、マンションなどでの配線時に、従来の曲げ半径30mmの光ファイバよりも効率的に配線が行なえる製品。同社ではe-bent.15と、1400nm近傍の波長帯で発生する伝送損失を抑える光ファイバ「SM-LWP」の特性を持ち合わせた「Le-Bend.15」も提供を行なっている。また、最小半径が15mmとなったことで光ファイバの宅内側収納ケースも小型が図れるとして、同社では従来比で2分1程度のケースを参考出品している。
このほかブース内では、最大伝送距離が4kmで、最大1Gbpsの通信が可能な赤外線を利用した高速無線LANシステム「SKYPANTHER」が展示、3波1芯方式のFTTH用光映像受信機が参考出品されていた。
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高速無線LANシステム「SKYPANTHER」
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FTTH用光映像受信機
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■ NEC、ブロードバンドサービスに柔軟に対応できるFTTH加入者側端末
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FTTHシステム概要
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NECブースでは、映像配信とデータ通信が同時に行なえるNECマグナスコミュニケーションズのFTTHシステムなどが展示されている。
FTTHシステムのうち、加入者側に設置する端末「BB-ONU」は事業者のサービス形態に応じたラインナップが用意される。現時点は、V-ONU(Video Optical Network Unit)とONT(Optical Netwark Terminal)のアダプタを内蔵するモデルのみだが、事業者の要望や設備状況に応じてV-ONU部分を別筐体側に搭載可能なモデルや、光ファイバが映像と通信で2芯に分かれている場合でも「BB-ONU」に接続できるモデルの提供も順次開始するという。またBB-ONUは、バッテリをオプションで搭載することで停電時でも緊急告知放送などのサービスにも対応する。
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「BB-ONU」
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「BB-ONU」製品概要
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■ URL
第4回ファイバーオプティクスEXPO
http://www.reedexpo.co.jp/foe/
住友電気工業
http://www.sei.co.jp/
古河電気工業
http://www.furukawa.co.jp/
旭硝子
http://www.agc.co.jp/
昭和電線電纜
http://www.swcc.co.jp/
NEC
http://www.nec.co.jp/
(村松健至)
2004/01/28 21:22
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