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「planetarian ~ちいさなほしのゆめ~」
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ビジュアルアーツとビー・ビー・サーブ(BBサーブ)は、新たなエンターテインメント事業「キネティックノベル」シリーズの展開について業務提携し、第1弾作品として「planetarian ~ちいさなほしのゆめ~」をダウンロード販売する。発売日はYahoo! BB会員が11月29日10時、それ以外のユーザーは12月6日10時からで、標準価格は1,050円。
「キネティックノベル」は、ゲームブランド「KEY」などを保有するビジュアルアーツが、Windows向けに提供するコンテンツ。ビジュアルアーツが提供するゲームタイトルと比較して、短時間でプレイが可能なほか、ゲーム性も多様なユーザーに受け入れられる世界観へと見直しを図っているという。また、価格面では1,050円と低価格化し、ダウンロード販売による入手の容易さも特徴として挙げられている。
第1弾作品の「planetarian ~ちいさなほしのゆめ~」は、宇宙開拓の破綻に端を発した世界大戦により、多くの人間が死にたえた近未来世界を舞台にしたSF作品。主人公は、時の流れた止まったはずの封印都市で少女の形をした1体のロボットと出会う。
作品は選択肢が存在しないピュアノベル形式を採用、両社ではこれによりストーリーを純粋に楽しむことができるとしている。また、シナリオを涼元悠一氏、キャラクターデザインを駒都えーじ氏、音楽を戸越まごめ氏がそれぞれ担当する。
ビジュアルアーツとBBサーブでは、第2弾作品「メイデンハロー」(制作:大熊猫)を12月13日より、第3弾作品「カレと彼の間で」(制作:AMEDEO)を2005年1月17日より、それぞれYahoo! BB会員ユーザーを対象に先行販売する。Yahoo! BB会員以外のユーザーを対象にした発売日は、メイデンハローが12月20日、カレと彼の間でが2005年1月24日を予定する。
キネティックノベルシリーズのプログラムは、専用Webサイトからのダウンロードもしくは雑誌の付録CD-ROMに収録する形で提供される。ユーザーはパソコンにキネティックノベルをインストールした上で、購入したライセンスコードを入力することでストーリー全編がプレイできる。同シリーズには、DRM技術してソフトバンクBB開発の「ペガサス」を採用し、不正コピーを防止したい考え。なお、OSのインストールなどでライセンスコードの再発行が必要な場合には個別に対応するという。
ダウンロードしたキネティックノベルは、一定の部分まで無料でプレイが可能。ただし、第1弾作品の「planetarian ~ちいさなほしのゆめ~」については、体験版プログラムが別途提供される形となる。
支払い方法は、クレジットカード決済に対応し、Yahoo! BBユーザーは接続料金の支払い時に合算することもできる。今後は、プリペイドカードや携帯電話を利用した決済も開始する予定だという。
■ 多様なユーザーに受け入れられる作品を(ビジュアルアーツ馬場社長)
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握手を交わすビジュアルアーツの馬場社長と、BBサーブの孫社長(左から)
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ビジュアルアーツとビー・ビー・サーブは、今回の業務提携に関して発表会を開催。両社の役割や提携に至った経緯などが説明された。
各社の役割としては、ビジュアルアーツがキネティックノベルの企画開発を、BBサーブが販売を担当する。加えて、ソフトバンクBBがインフラやDRM技術などの提供を行なっていく。
ビジュアルアーツの馬場隆博代表取締役社長は、キネティックノベルシリーズについて「3~5時間(テキスト容量256KB程度)で、プレイできる作品を提供していく」との考えを示した。また、ストーリー性を重視するため、選択肢を提供する場合も必要最低限とする方針で、「第1弾作品のplanetarianでは選択肢は一切ない」と語った。
また、キネティックノベルでは、多様なユーザーに受け入れられるような世界観を用意するとしている。これについて、馬場社長は「『冬のソナタ』や『プロジェクトX』にあるような、さまざまなドラマを内包した作品を提供していきたい」という。
馬場社長は、他社からのキネティックノベルシリーズ向けの作品提供も広く受け入れる考えを示し、「キネティックノベルを1つの文化として構築していきたい」と抱負を語った。
続いて登壇したBBサーブの孫泰蔵代表取締役社長は、キネティックノベルシリーズの告知展開について、「BBサーブやYahoo! BBのWebサイト以外にも、ソフトバンクBBが流通事業で培ったノウハウを利用して紙媒体などでも告知していく」との考えを示した。
また、ダウンロード形式で作品を提供することで、「一定の部分まで製品版を無料でプレイ可能になり、ユーザーにとっても、メーカーにとっても、合理的な形になるのではないか」と述べた。
孫社長は「ビジネス的にみて、キネティックノベルシリーズが成功を収めるかどうかはわからない」と考えているという。一方で、「ブロードバンド環境が整ったからこそ、登場したコンテンツであり、こうしたコンテンツに対して全力でチャレンジしていかなければBBサーブの存在意義はない」と語り、今回の業務提携における意気込みを示した。
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製品販売の流れ
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3社の強みをいかして事業を展開するという
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サービス展開について。提供タイトルはいずれも全年齢対象となる
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■ URL
ビー・ビー・サーブ
http://www.bb-serve.com/
ビジュアルアーツ
http://vas.product.co.jp/
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(村松健至)
2004/10/19 18:58
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