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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
通信総合研究所、最大622Mbpsの38GHz帯無線アクセスシステムを開発

 通信総合研究所は11日、38GHz帯を使用し、最大622Mbpsで伝送を行なう無線技術を開発したと発表した。また、このシステムを利用した伝送距離が最大1kmのテスト環境を構築したという。

 今回開発されたのは、通常無線通信に用いられるマイクロ波よりも周波数の高い38GHz帯のミリ波を利用し、ポイント・トゥ・ポイント(1対向)方式を採用した「広帯域ミリ波加入者系無線アクセスシステム(Fixed wireless access:FWA)」という技術。変調方式に、64QAMと128QAMという伝送効率のよい方式を採用し、さらに変調信号を4つ並列に送信する4マルチキャリア化によって最大622Mbpsの伝送を実現した。

 通信総合研究所は、神奈川県横須賀市の研究所4カ所に実証実験用のシステムを構築し、長期間にわたり実環境による実験を行ない、この技術の普及に向けたシステムの特性を検討する予定。特に、今回採用した64QAMと128QAMでは、伝送距離と占有する周波数帯域幅などに違いがあり、実験でこの特徴を研究していきたいという。

 通信総合研究所では、「このシステムを普及させることができれば、有線のような工事を必要とせずに、同等以上の通信を実現することが可能だ。普及に向けて、天候影響や通信電波の影響などを実験で検証していく」としている。


最大622Mbpsの38GHz帯無線アクセスシステムのシステム構成図
(独立行政法人通信総合研究所)

実証実験用に設置されているアンテナ
(独立行政法人通信総合研究所)

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URL
  ニュースリリース
  http://www2.crl.go.jp/pub/whatsnew/press/030311-1/030311-1.html


(大津 心)
2003/03/12 17:06
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