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GEO@チャンネルのトップ画面。契約プランにより画面構成が異なる(上記画面はライトプランのもの)
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GEO@チャンネルで提供されるSTB。付属スタンドを利用して縦置きも可能
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インデックスとゲオの合弁会社であるゲオ・ビービー(ゲオBB)は、映像配信サービス「GEO@チャンネル」の正式サービスを6月1日に開始した。料金はプレミアムプランが月額1,600円で、ゲオの店舗を通じて加入できるライトプランが1週間980円。
GEO@チャンネルは、ゲオBBより提供されるセットトップボックス(STB)をテレビなどに接続して利用できるIPv4ベースの映像配信サービス。付属リモコン操作により、コンテンツの視聴手続きや再生操作が可能で、早送りや巻き戻し、一時停止のほか、レジューム再生機能を搭載する。
同サービスは、インデックスの子会社「ネオ・インデックス」のVODソリューション「Nextensive VOD」を採用。映像フォーマットはMPEG-2形式で、配信帯域は4Mbpsの「高画質モード」と、2Mbpsの「標準画質モード」の2種類。再生時には10秒間の通信速度チェックが行なわれる。
GEO@チャンネルが利用できるのは、ADSLまたは光ファイバ接続サービスを提供するプロバイダーと契約し、実効速度2Mbps以上の通信環境を確保する18歳以上(高校生除く)のユーザー。加えて、インターネット接続時にルータやルータ機能搭載のADSLモデムを利用している必要がある。
利用料金は、毎月100タイトルの映画が見放題で、PPVタイトルも購入可能な「プレミアムプラン」が月額1,600円、5タイトルを1週間視聴できる「ライトプラン」が1週間980円の2プランが用意され、どちらもSTB利用料が料金に含まれる。また、PPVの料金は1タイトルごと105円~420円。
申し込み方法はプランごとに異なる。プレミアムプランは、GEO@チャンネルのWebサイトや電話に加えて、ライトプランをすでに利用しているユーザーがプレミアムプランを申し込む場合は、STB経由でも可能で、決済方法にはクレジットカードを利用する。
一方、ライトプランはゲオショップの各店舗店頭で申し込みが受け付けられ、手続きにはゲオの会員証が必要。支払いには、現金などゲオショップでレンタルできる商品と同様の決済方法が利用できる。なお、ライトプランの場合、視聴期間終了後はゲオショップにSTBを返却する必要があり、延滞した場合には1日210円の延滞料金が発生する。
ライトプランの申し込みが可能なゲオショップはサービス開始時点では一部店舗のみとなるが、ゲオBBでは8月1日をめどに全店舗に拡大する予定だとしている。
GEO@チャンネルが現在利用できるプロバイダーは、NTTコミュニケーションズが運営するOCNの1社。ゲオBBでは、今後も順次対応プロバイダーを拡大していく予定だとしている。
[お詫びと訂正]
発表会では、サービス開始時点でプロバイダーを問わず利用できるとの案内があり、改めてゲオBBに確認したところ、実際にはOCNのみが現時点で利用可能なプロバイダーとの説明がありました。お詫びして訂正いたします。
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ゲオショップの会員番号入力画面
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特集コーナーも用意。将来的にはユーザーごとの嗜好に応じた特集も組んでいきたいという
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本体背面。S映像出力や5.1chサラウンド出力端子なども備える
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付属のリモコン
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■ GEO@チャンネル上でオンラインDVDレンタルやゲーム配信などの提供も
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(左から)ネオ・インデックスの楡井社長、インデックスの落合会長、ゲオBBの吉川社長、ゲオの沢田社長
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潜在的なユーザーは700~800万人を想定するという
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GEO@チャンネルの正式サービスが開始した1日には、ゲオBBとゲオ、インデックス、ネオ・インデックス各社の代表者が出席した発表会が開催された。
ゲオBBの吉川恭史代表取締役社長は、「GEO@チャンネルは、レンタルビデオ業界としては初めてのVODサービス」とコメント。「今後はGEO@チャンネル上で、ゲオが運営するオンラインDVDレンタルサービスの『GEOLAND』をはじめ、オンデマンドゲームや物販など各種サービスを展開して、自宅にいながらゲオショップにいるような感覚をユーザーに味わってもらえれば」と抱負を語った。
また、ゲオの沢田喜代則代表取締役社長は、「通信事業者が映像配信サービスを開始し、将来的にサービスが巨大化した場合にゲオへの影響も非常に大きいのではないか」と危機感を抱いているという。このため、「大きな負担となるが、オンラインサービスを業界に先んじて提供することを決定した」としている。なお、初年度会員数は10万人を目標とし、初年度の売り上げは先行投資の影響もあり8億円の赤字を見込んでいるという。
インデックスの落合正美代表取締役会長は、「ゲオさんとは携帯電話向けのコンテンツや、ゲオショップ会員向けのサービスなどで5年以上の付き合いがある」と両社の親密さを語る。そうした中で、「ネットとリアルをうまく連携できないかと考え、今回GEO@チャンネルというサービスを共同で提供することに合意して、話し合いから約半年で正式サービスにこぎつけた」と述べた。
また、GEO@チャンネルにVODソリューションを提供するネオ・インデックスに関しては「設立から2年程度しか経っていないが、レオパレス21といったデベロッパーにもサービスを提供してきた」とコメント。今後は「実際にサービスを利用するユーザーの動向をみながら、デジタルメディアがどうあるべきかを考えてきたい」とした。
なお、ネオ・インデックスの楡井敦代表取締役社長は発表会の場で、「7月以降も大型コンテンツの配信を予定し、すでに配信契約を締結済みのハリウッドメジャースタジオ以外にも提携に向けた話し合いを進めていく」ことを明らかにした。なお、GEO@チャンネルをはじめ、Nextensive VODに配信するコンテンツは原則として同一だが、「各サービスのターゲット層やニーズに応じて、コンテンツの内容や提供時期は異なっている」と説明した。
このほか、インデックスが5月30日に取得した2006年開催のFIFAワールドカップの日本国内における動画配信権については、「GEO@チャンネルへの配信も今後検討していきたい(インデックス落合会長)」という。
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ゲオショップ店舗との連動によるメリット
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ゲオショップとGEO@チャンネルのユーザー層比較。両サービスを通じて全年齢を囲い込みたい考え
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■ URL
GEO@チャンネル
http://www.geo-ch.tv/
ニュースリリース
http://www.indexweb.co.jp/press/1117597063.html
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(村松健至)
2005/06/02 11:09
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