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多彩なゲストを迎える無料番組「STUDIO! ドリームネット」の裏側

パーソナリティの柳沼淳子(左)、DreamNetのオーディション出身の兼下真由子(右)、ゲストの釈由美子(中央)。抱いているのはペットの釈ちょこちょこ(クリックで拡大)
 プロバイダーのDreamNetは、毎週多彩なゲストを迎えたオリジナル番組「STUDIO! ドリームネット」を7月1日より無料で配信している。今回は釈由美子をゲストに迎えた回を取材、製作現場の裏側をレポートする。

 STUDIO! ドリームネットは柳沼淳子、兼下真由子が毎週ゲストを迎えるインタビューを中心とした多彩なコンテンツを用意。今回のゲストは、1月17日からテレビ朝日系列で放映されるドラマ「スカイハイ」に出演する釈由美子。5人の監督が様々なテーマで撮影した写真集「別冊 釈 由美子」や、主演映画「修羅雪姫」がハリウッドでリメイクされるといった仕事の話から、恋愛の駆け引きやストレス解消法、ペットの話など内容は多岐に渡った。この模様は1月23日、30日の2回に渡ってSTUDIO! ドリームネットで配信される。番組はオンデマンドで、配信日以降好きな時間に視聴できる。

 釈由美子は今回主演するドラマ「スカイハイ」では死者を迎える門番役イズコを演じ、映画「修羅雪姫」「ゴジラ×メカゴジラ」では勇ましく戦う役など、テレビ番組などで受けるイメージとは異なる印象の役柄が多いが、今までの“ほんわか”したイメージをある程度裏切ったキャラクターが定着したら、「メリーに首ったけ」のような恋愛ドラマや、心が壊れてしまった痛い役などにも挑戦したいという。私生活ではお風呂場で食事をするといったエピソードを紹介、納豆を風呂場の配水管に詰まらせて業者に叱られたという話で笑いを誘っていた。一方、英語を毎日勉強しており、道端で歩いている外国人を誘って喫茶店で話をするなど、勉強に対して積極的な一面も披露した。

 パソコンは4年前に購入したノートパソコンを愛用。寝る前に自身のホームページの書き込みを確認したり、休みの日にはチワワの情報を扱うサイトなどを探したりと活用しているという。ホームページに寄せられたファンからのメールもすべてプリントアウトして目を通しており、「最近のイベントでもすぐに感想をもらえることが嬉しい」とメールでのファンレターを喜んでいた。


STUDIO! ドリームネット企画担当の矢野文彦氏。お笑い芸人のラインナップは矢野氏が主導しているという
 STUDIO! ドリームネットの企画担当である矢野文彦氏は、ありのままのゲストの素顔を紹介できる点がこの番組の特徴であると語った。今回出演した釈由美子の事務所からも「テレビなどでイメージされている釈由美子像とは違った面を伝えることができてよかった」というコメントを受けており、今までのゲストも含めて「参加する意識」を持ってもらうことができているという。視聴者からもテレビなどではコントだけしか見ることのできないお笑い芸人とのトークなどが非常に好評で、お笑いのジャンルからも引き続きゲストを迎えていく予定だ。アクセス数もバックナンバーの影響も手伝い、番組開始当初から2倍に伸びているという。

 インターネット番組ならではの柔軟性も大きな武器だ。パーソナリティの柳沼淳子は、「初めはカメラがあまりに近くにあるので驚いた」とテレビでの撮影現場との違いに触れながら、「その分スタッフの感情が伝わりやすく、現場の空気を理解しながら番組を進行できる」とコメント。アシスタントの兼下真由子も自身が歌を披露するコーナーでは自らが選曲を担当するなど、自身の楽曲以外でもアーティストとしての個性を引き出す場を設けている。

 STUDIO! ドリームネットのキーワードとして矢野氏は「コラボレーション」を掲げた。番組は「エンターテインメント面で能力を持つ相手と組みたい」という企画段階からの意向によって、日本テレビ音楽と共同で制作。また、ショッピングサイトで紹介する商品などを通じて様々な企業に「参加するという意識」で番組に協力してもらっているという。ゲストのジャンルもお笑い芸人やスポーツ選手など幅広く、「ゲストも含めてSTUDIO! ドリームネットを一緒に作り上げていく」意識であると語った。

 STUDIO! ドリームネットはDreamNet会員以外も無料で視聴が可能。このコンセプトについて矢野氏は「DreamNetの中だけではせっかくのコラボレーションの良さが制限されてしまう」とコメント。無料で提供することでコラボレーションをより広げていくことが重要であるという。また、「有料といった制限を与えられるほど、インターネットはまだ成熟していないのではないか」という考えも示した。逆に言えばその未成熟さがインターネットの魅力でもあり、撮影現場のアットホームな雰囲気や、ゲストの素顔を映し出すにはより適している環境でもあるという。こうした魅力あるコンテンツを提供することで、DreamNetをインターネット回線を提供する事業者としてだけでなく、DreamNetならではという独自の価値を付加できるという。


 また、無料の番組の中でも利益につなげる試みも行なっている。番組内で商品を紹介、DreamNetのショッピングサイトに連動させるコーナーでは、番組配信のおかげで売り上げが10倍に伸びた事例もあるという。また、バックナンバーで8月に紹介済みの美容製品がクリスマス前に売り上げが伸びたなど、オンデマンド番組ならではの長所も注目すべきところだ。今まではそれほど効果が見られなかったものがのちのちに売り上げが伸びるといった予想外の結果もすぐに取り込み、良いものは継続しつつ、良くないものはすぐに中止できるといった機動性も重視されている。

 今後の取り組みとしては、ユーザーとのコミュニケーションを中心とした双方向、リアルタイムな企画を1つのゴールとして検討しているという。STUDIO! ドリームネットは2003年3月までの配信となるが、4月からの企画も予定しているという。新企画はブロードバンドがキーワードになるが、STUDIO! ドリームネットで蓄積してきたコラボレーションの力を生かし、視聴者を驚かせるようなコンテンツを検討しているとした。


「お風呂だと納豆はよく発酵するんですよ」のコメントにスタジオはあ然。お風呂にDVDを持ち込んで映画を見ることもあるという

ちょこちょこは羊の着ぐるみを着用。ホワイトチワワのもちもちは人見知りのため留守番が多いとか 「ハリウッドも嬉しいけれど、やはり日本でいい作品を作っていきたい」とコメント。英語はコミュニケーションツールとして勉強しているという

「ここ1~2年でパソコンを10倍活用しているかも」と語る柳沼淳子。仕事の前は必ずインターネットで情報を集めるという 「パソコンはインターネットカフェが中心」という兼下真由子。周りの人が何を見ているかも楽しみの1つだという

関連情報

URL
  STUDIO! ドリームネット
  http://www.dream.com/studio/
  関連記事:DreamNet、発掘オーディショングランプリの兼下真由子を迎えた番組
  http://bb.watch.impress.co.jp/news/2002/06/06/mayuko.htm
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(甲斐祐樹)
2003/01/10 15:45
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