光トランシーバ

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　NECは、SDH/SONET（※）光通信システムや高速コアルータなどの加入者側に内蔵する一芯双方向伝送用光トランシーバ「OD-BW1511シリーズ」のサンプル出荷を開始した。９月より製品化し、価格は１万セットの受注で１セット（１対）あたり５万円となる見込み。

　光トランシーバは、光通信機器の開発期間短縮および装置の小型化のために、光送受信回路を小型パッケージ化したもの。今回製品化したOD-BW1511シリーズでは、プリズムのように波長ごとに光を分離したりまとめたりする光集積回路PLC（Planar Lightwave Circuit：光平面回路）を搭載することで、光ファイバーに波長の異なる複数の光信号を同時に流すWDM（Wavelength Division Multiplexing：波長分割多重）機能を備えた。これにより、１本の光ファイバーでデジタル光信号の双方向伝送を可能にした。

　現在、SDH/SONETシステムなどの加入者側は、上りと下りでそれぞれ１本、計２本の光ファイバーを使用するシステムになっている。しかし、急速に広帯域化の進む中、光ファイバーの効率的利用や収容設備の省スペース性への需要、また上り・下りの識別や接続の際の煩雑さを解消する点からも光ファイバー１本で双方向伝送を行なうシステムが急速に増加すると見られる。NECではこうした需要を見込んで、９月から量産に入り、2002年には年間10万個の量産体制を整えるとしている。

※SDH/SONET
　デジタル信号を同期多重化する技術の標準化規格。SDHはITU-Tによって定められた世界標準で、日本・ヨーロッパ・アジアなどで採用されている。SONETはANSIによって定められた米国標準。

□ニュースリリース
http://www.nec.co.jp/japanese/today/newsrel/pr-room/0107/1202.html
□NEC
http://www.nec.co.jp/

（工藤ひろえ）
2001/07/12 17:58