KDDI株式会社は、今後FTTHによるブロードバンド事業を本格展開するとともに、商用利用に向けてサービス・技術の検証、そしてビジネスモデルの確立のためのトライアルを開始すると発表した。2002年3月から8月までの半年間、東京と愛知の一部エリアでFTTHによるブロードバンド接続サービスを試験提供し、各種アプリケーション、コンテンツ配信など、ブロードバンド時代のビジネスモデル構築のための実験を行なう。

　サービス提供エリアは、東京エリア（文京区の一部および新宿区の一部）と東海エリア(豊田市の一部）で、それぞれ300世帯、200世帯がモニターとして募集される予定。地域CATV会社である東京ケーブルネットワーク株式会社とひまわりネットワーク株式会社が共同してサービスを提供する。

　試験サービスのモニターは、「DION」や「au」、マイラインサービスでKDDIを選択しているなど、KDDIグループの利用ユーザーが対象で、この秋口からアンケート調査を行なってモニターの募集をしていくという。利用料金は無料で、提供される回線速度は最大100Mbps。

　提供されるサービスは、インターネット接続のほか、IP電話、ビデオオンデマンドによる映像配信、双方向性を活かした映像コミュニケーションサービス、動画像を組み合わせた音楽やカラオケサービス、生活支援を行う「生活Naviサービス」などが予定されている。

　また、携帯電話と連携したコンテンツ提供、PCに依存しないSTB(Set Top Box）やホームゲートウェイを配備した家庭内ネットワークを構築して、情報家電向けのサービスなども試験提供していく計画だ。

　KDDIでは、今回の試験サービスに先立ち、FTTHトライアルの実験環境を構築したブロードバンドショールームを2001年12月をめどに開設する予定としている。

□ニュースリリース
http://www.kddi.com/release/2001/0719-1/index.html
□KDDI
http://www.kddi.com/

（遠藤　剛）
2001/07/23 15:37