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NTT、松下など5社、FTTH金沢トライアルの成果を発表


 NTT、NTT西日本、松下電器産業株式会社、松下通信工業株式会社、北陸松下ライフエレクトロニクス株式会社の5社は、2000年5月から光ネットワークを使った「FTTH金沢トライアル」を開始、2001年6月末に実験を終了し、その成果を発表した。

 FTTH金沢トライアルは、NTTの光ネットワークサービス(ワイドLANサービス41回線)を使い、SOHO、集合住宅など約120世帯を接続し、地域情報流通ビジネスの検証を行なったもの。トライアルサイト(ひかりチャンネル)を通じて、大容量のコンテンツを各世帯・企業で受信するほか、ユーザー自身が作成したコンテンツを発信することも可能としていた。コンテンツ数はユーザーが作成したものを含めて40を超えたという。参加ユーザーに情報発信の環境を提供することで、ユーザー自身がコンテンツを作成したり、ビジネスモデルを検証するといった、ユーザー参加型の実験を試みたことが特徴といえる。

 成果としては、「幾つかの有望なビジネスモデルを開拓した」としており、企業間の通信(B2B)では、コンテンツ販売や印刷・製版業での大容量のデータ送受信などが実際のビジネスで成立したという。また、企業と消費者を結ぶ通信(B2C)では、映像や音楽配信、ネット販売など「SOHOユーザーのビジネスに非常に有効」としている。音楽ライブ中継や動画広告配信などを実施したほか、携帯電話と組み合わせてバスの現在地をリアルタイムで確認できる「バスドコ」というサービスは、実際のビジネスに結びつくものとなっている。一方で、消費者と消費者を結ぶ通信(C2C)では、潜在的な市場規模が最も大きいと目されてきているが、「期間中にキラーサービスを見出すには至らなかった」としている。

 コンテンツ配信に関しては、ライブ中継、映画のダウンロードなどを実施。トラフィック属性の異なる条件下で光ネットワークの特性評価、検証をし、速度に関するユーザー満足度調査を行ない、おおむね好評を得ることができたという。

 また、検証用として多くの機能を備えたホームゲートウェイについては、本体のコンパクト化と操作性の向上が必須との結果を得ると同時に、著作権保護機能を活かした映画や音楽配信の市場の可能性を確認できたという。また、光ネットワーク用の情報家電端末としてのニーズが非常に大きいことがわかり、得られた課題を解決して商品化につなげていきたい、としている。


□ニュースリリース
http://www.ntt.co.jp/news/news01/0107/010731.html
□ひかりチャンネル
http://www.ch-i.ne.jp/
□NTT
http://www.ntt.co.jp/
□NTT西日本
http://www.ntt-west.co.jp/
□松下電器産業株式会社
http://www.matsushita.co.jp/
□松下通信工業株式会社
http://www.mci.panasonic.co.jp/

遠藤 剛
2001/08/01 14:04

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