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　IDC Japanは、国内におけるデータセンター市場規模予測について発表した。これは同社が発行した調査レポート「Japan Leading Data Center Service Providers、国内データセンター市場におけるリーディング・サービスプロバイダ」に掲載された情報の一部をまとめたもの。

　IDC Japanでは、データセンターの市場規模は2000年には5125億円だったものが、年間16.9％で成長し2005年には1兆1000億円を上回ると予測している。eビジネス、eエコノミーの登場により、多くの日本企業がこれまで以上に積極的にインターネットシステムのアウトソーシング化を進めていくことで、データセンター市場が拡大すると見ている。

　同社では、データセンター市場を、主にアウトソーシングとネットワーク管理を提供する「ITサービス」、物理的な環境管理を提供する「併置型ホスティング（コロケーション）」、そしてインフラおよびその管理を提供する「管理型インフラホスティング」の3つの分野に分けている。2000年のデータセンター市場をサービス別に見ると、「ITサービス」が1480億円、「併置型ホスティング」が3448億円、「管理型インフラホスティング」は196億円という内訳だった。

　各サービスは今後も成長すると見込まれており、特に「管理型インフラホスティング」では2001年、2002年に73.6％増、58.8％増という急激な成長が予測されている。しかし、国内企業はeビジネスに向けてより洗練されたWebアプリケーションを求めているため、管理型の単なるホスティングではなく、ITアウトソーシングサービスの導入を望んでいる。このため、将来の顧客ニーズは「管理型ホスティング」から「ITサービス」に移行していくと見られている。

　また、こうしたニーズの移行から、ITアウトソーシングのビジネスモデルも、アプリケーション管理からアプリケーションサービスプロバイダへと変化し、従来のシステム・ネットワーク管理から管理サービスプロバイダの形態に変わっていくという。こうしたアウトソーシングサービスを提供するには、ITインフラ・サービスの管理にあたりデータセンターのような集約地点を用意することが不可欠になる。そのため、データセンター環境での「ITサービス」が今後急増すると分析しており、2005年の市場規模では「ITサービス」が5060億円、「併置型ホスティング」が5051億円となり、「併置型ホスティング」の規模を「ITサービス」が上回ると見られている。

□IDC Japan
http://www.idcjapan.co.jp/

（遠藤　剛）
2001/08/29 14:07