日本テレコム株式会社は、日本ヒューレット・パッカード株式会社（以下、日本HP）と共同して、ブロードバンドコンテンツ流通サービスの商用化に向けた実験を行なう。日本テレコムの高速IPネットワーク「PRISM」とデータセンター用アプリケーション「Fastlane（ファーストレーン）」を活用し、ODN内に専用ページを設けて、コンテンツを一般に公開する。実験期間は2001年9月から11月を予定している。

　共同実験では、ブロードバンドコンテンツ配信のビジネスモデルを確立するために、「高速IPバックボーンに適したサーバー、キャッシュ配置方式の検討」「複数メディア・フォーマットの取り扱いで汎用性の高い配信方式の検討」「ビジネス・インフラとしての認証・課金方式の検討」などの実証を行なう。

　日本テレコムでは、ODNを通じてユーザーに直接コンテンツの配信をするほか、CATV局やADSL、FTTH事業者とコンテンツホルダーを、高速IPネットワーク「PRISM」を活用して接続、コンテンツ配信の体制を整える。また、コンテンツホルダーにはインターネットデータセンターで認証・決済サービスを提供するほか、ホームページ上でコンテンツの公開代行サービスなども提供する。日本HPはこうしたストリーミング配信に必要なハードウェアを提供する。

　なお、今回の共同実験プロジェクトには、日本テレコムと日本HPのほか、インテル株式会社、F5ネットワークス ジャパン株式会社、株式会社ジャパネットたかた、株式会社スカイパーフェクト・コミュニケーションズ、ネクストコム株式会社、リアルネットワークス株式会社が参加する。

　配信されるコンテンツは、ODNを通じて提供中の「メディアストリーム」で採用されているRealフォーマットの動画コンテンツとダウンロードコンテンツが中心となる見込み。将来的には独自技術であるJ-ビジョンを利用した映像の配信も行なっていくという。

□ニュースリリース
http://www.japan-telecom.co.jp/newsrelease/nr010829_fra.html
□日本テレコム
http://www.japan-telecom.co.jp/
□日本ヒューレット・パッカード
http://www.hp.com/jp/
□関連記事「日本テレコム、ブロードバンドコンテンツ配信事業に参入」
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2001/08/08/jtelecom.htm

（遠藤　剛）
2001/08/29 20:27