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ガートナー、日本のネットワーク機器市場が2005年には6000億円規模と予測


 ガートナー ジャパン株式会社のデータクエスト部門は、日本のネットワーク機器市場に関する予測を発表した。これによると、ルーター、LANスイッチ、共有メディアハブの3分野からなる日本のネットワーク機器市場は、年率6.4%の成長で、2005年には約6000億円の市場規模になると予測している。

 分野別では、LANスイッチ市場の成長がもっとも大きく、2000年の1686億円に対し、2005年には2973億円に達する。出荷ポート数でも2000年の1170万ポートから2005年には2751万ポートに増加する見通しだ。市場の中心となるのは100Mbps、1Gbpsのイーサネット・スイッチで、インターネットインフラの増強や次世代ネットワークの構築を背景に、ラックにモジュールを追加するなどで、必要に応じてポートを追加できるモジュラー型スイッチへの需要が成長の牽引役になると分析している。また、ポートを拡張できないスイッチも企業ネットワークがさらに広がることから需要は堅調だが、価格競争が激しくなり金額規模での成長はそれほど見込めない。

 また、ルーターも大きな成長が見込まれており、2000年に一気に立ち上がったサービスプロバイダー向けのルーター市場(ギガビットルーター、テラビットルーターなど)は、インターネット・バックボーンのコアとエッジ両分野での堅調な需要で、急速に拡大する。2005年には、金額ベースで2000年の1690億円に対し75%増の2966億円、台数ベースでは2000年の75万8000台に対して53%増の116万台に達すると見込んでいる。

 しかし、スイッチング機能を持たないダムハブなどの市場は、ローエンドLANスイッチとの競合が避けられずに、今後も縮小の一途をたどると分析する。2000年の出荷ポート数は530万ポートでエンドユーザー売上は100億円だったが、2005年には264万ポートで売上は31億円にまで減少する。

 データクエストでは、今後、日本のネットワーク機器市場は、次世代ネットワークの普及が鍵を握ると見ている。具体的にはMAN(Metropolitan Area Network)や広域LANの普及、ネットワークを介したアウトソーシングサービスの普及などがその要因としている。 しかし、こうした新しいネッワーク上でのサービス展開や、その基盤になる高速インターネットの普及に遅れや混乱が生じると、ネットワーク機器市場の成長自体が阻害される可能性もある。一方、インフラ整備とサービス提供が迅速に進めば、経済環境が悪化してもネットワーク機器市場全体としては成長基調を保てるだろうとしている。


日本ネットワーク機器市場予測
出典:ガートナー データクエスト(2001年8月)
※ グラフ内の数値はエンドユーザーベースでの売上金額。
1999年、2000年実績、2001年~2005年予測、単位100万円


□ニュースリリース
http://www.gartner.co.jp/press/pr20010831.html
□ガートナー ジャパン株式会社
http://www.gartner.co.jp/

遠藤 剛
2001/08/31 13:53

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