最大通信速度54Mbpsの無線LANカードをVAIO GTに装着

今回はじめて公開されたIEEE802.11a規格に対応したアクセスポイント

　ソニーは自社ブースのVAIOコーナーでIEEE802.11a対応の無線LANカードとアクセスポイントを展示した。参考出品ではあるもののPC間を無線で接続し放送中のTV映像を転送するといったわかりやすいデモを行なっていた。

　ソニーもTDKと同様でIEEE802.11a規格に対応した製品の出荷時期と価格は未定。もっとも出荷時期はTDKより若干早い時期を目指しており、遅くとも年内までには製品化したいという。価格は現行製品より高くはなるものの、コンシューマユーザーを対象にしているため、PC用の周辺機器として販売できる価格帯に抑える計画だ。

　今回の展示では、機能強化されたPicoPlayerがはじめて公開されており、1台のPCでキャプチャカードを使用して放送中のTV映像を取り込み、これを無線で別のPCに転送、表示するといったデモを行なっていた。IEEE802.11aを使えば、高品質なMPEG2画像でもスムーズに転送することができるという。

　具体的には、1台のPCにキャプチャカードを組み込みTV放送を取り込める状態にする。このPCにはIEEE802.11a対応のアクセスポイントを接続する。クライアントとなるPCには、IEEE802.11a対応の無線LANカードを装着することで、放送中のTV映像をPicoPlayerで表示できるようになる。PicoPlayerのウィンドウには「TV」ボタンが新設されており、ここからTVのチャンネルを変えることもできる。

　このほかにもソニーのカメラ付きPC「VAIO GT」と組み合わせることで高品質な映像による中継を可能としたりといった、VAIOの新しい使い方を提案していきたいという。

放送中のTV映像をリアルタイムに別のPCに無線で転送、表示させていた。同様のことは有線LANで接続したPC間では実現できていたが無線ははじめてだ

PicoPlayerのウィンドウ左下には「TV」ボタンが新設されており、無線で接続された別のPCに装着されているTVチューナーのチャンネルを変えることができる

（笠井 康伸）
2001/09/19 19:38