8Mサービスと値下げの発表を行なったNTT東日本の古賀哲夫氏

　NTT東日本は、フレッツ・ADSLにG.dmt AnnexC規格を採用した最大下り8Mbps、上り1Mbpsの接続サービスを12月25日より開始すると発表した。月額料金は3100円。あわせて従来の下り1.5Mbpsの接続サービスが月額2900円に値下げされる。

　下り8Mbpsの接続サービスは東京23区の一部地域より提供を開始、2001年度内に東京都全域および首都圏、2002年度第1四半期までに、県庁所在地級の都市まで拡大していく計画だ。NTT東日本によれば、サービス開始にあわせて東京23区の半分程度のエリアで8Mサービスを提供していきたいという。申し込みの受付は11月下旬を予定している。

　月額料金は電話と共有するタイプ1回線の場合、月額料金が3100円、モデム利用料が490円、ADSL専用となるタイプ2回線の場合、月額4750円、モデム利用料440円。ちなみに、この月額料金は、現在の1.5Mbps接続サービスと同額だ。

　初期費用は契約料800円と工事料金がかかる。工事料金はタイプ1回線でユーザーがモデムの取り付けを行なう場合は2800円となる。

　申し込みからサービス開始までにかかる日数は、収容局の用意が整っていた場合、2週間程度。もっとも、これは短縮していく考えだ。従来ユーザーが、8Mbpsサービスへの切り替えを希望した場合はもっと少ない日数で手続きを行なう。また、通信キャリアを切り換える場合と異なり、ADSLが利用できない期間は最小限に抑える。

　具体的には、8Mbpsへの切り換えを受け付けた後、ユーザー宅へ8Mbps対応のモデムを発送する。その後、ユーザーに収容局側のポートの切り替え日程を通知する。ポートの切り換えに要する日数は、最終確定していないものの1日程度にする。ユーザーは、ポートの切り換え後、モデムを8Mbps対応のものに変更し、1.5MbpsタイプのモデムをNTTに返送すればよい。つまり、ADSLが利用できなくなるのは1日程度というわけだ。

　なお、8Mbpsサービスで利用できるISPは現時点では明らかにされていない。NTT東日本によれば、多くのISPが近日中に対応プランを発表する見込みだという。

　あわせて下り1.5Mbps接続サービスの値下げも発表された。これまでの月額料金はタイプ1回線の場合3100円、タイプ2は4750円だった。これを、それぞれ2900円、4550円に200円引き下げる。値下げの実施は12月1日から。

　なお、フレッツ・ADSLの月額料金には、ほかの事業者の場合と異なり回線使用料が含まれている。ただし、別途フレッツ・ADSLに対応したISPとの契約が必要となる。

　このほかにマイラインプラスを組み合わせることでフレッツ・ADSLの月額料金を値下げするセット割引が発表された。これは、「市内通話」と「同一県内の市外通話」の2区分をNTT東日本で登録すると、フレッツ・ADSLの月額料金が10％割引になるというもの。これは、今回発表された下り8Mbpsのフレッツ・ADSLやタイプ2回線を契約しているユーザーにも適用される。

　セット割りの実施は12月以降の月額料金より適用される。タイプ1回線を利用しているユーザーは、マイラインへの登録をすれば自動的にセット割りが適用される。別途、割引などの申し込みは不要。タイプ2回線を利用しているユーザーは、まだ申し込み方法などが決まっておらず、今後、フレッツ公式サイトを通じてアナウンスする予定だ。

　今回の発表はNTT東日本のものだが、NTT西日本でも1.5Mbpsサービスの値下げやマイラインとのセット割りは同様に実施する。ただし、8Mbpsのサービスのみ、現時点では発表されていない。

□ニュースリリース
http://www.ntt-east.co.jp/release/0110/011025a.html
□関連記事「BIGLOBEとASAHIネットが8Mのフレッツ・ADSLへの対応を表明」
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2001/10/25/ntt3.htm
□関連記事「NTT東日本、フレッツ・ADSLに最大下り8Mbpsの接続メニュー」
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2001/10/22/flets.htm
□フレッツ公式サイト
http://www.ntt-east.co.jp/flets/
□NTT東日本
http://www.ntt-east.co.jp/

（笠井 康伸）
2001/10/25 15:28