NTT-MEは、Universal Plug & Play(UPnP)、高機能ファイアウォール、マルチセッションなどに対応した低価格ルータ「BA5000 Pro」を発表した。発売は2月27日の予定で、標準価格はオープン。実売価格は1万6800円前後の見込み。
BA5000 Proは従来のBA5000 SOHOの上位機種という位置づけで、プロセッサにARM9 100MHz(CX82100)を搭載。NTT-MEによれば、PPPoE接続時にFTPで計測したスループットは35Mbpsを達成。Bフレッツのベーシックタイプなど、100MbpsのFTTHサービスでも実用になる性能を確保できたという。機能面でもマルチセッションやステートフル・パケット・インスペクション型のファイアウォールを搭載するなど、従来製品と比較して高機能化を図っている。
マルチセッションでは、フレッツ・スクエアとプロイバイダなどの2カ所にPPPoEで同時に接続するといった使い方ができる。2つ以上のPPPoEセッションに対応しているのはBフレッツのベーシックタイプやビジネスタイプに限られるものの、インターネットに接続しつつフレッツ・スクエアで公開されているコンテンツを閲覧するときや、地域IP網内のデータストレージサービスを利用するときなどに便利な機能になる。
ステートフル・パケット・インスペクション型のファイアウォールは、IPアドレスやポート番号だけでなく通信セッションを監視し、送受信パケットの矛盾や異常をチェックするもの。低価格ルータの場合、これまで一部の製品にしか搭載されていなかった。また、DoS攻撃などの不正アクセスを検知して、メールで通知したり一時的にポートを遮断したりする機能もサポートしている。
UPnPへの対応は、3月下旬にファームウェアのバージョンアップで対応するとしている。発売時点でもUPnP対応ではないものの、Windows Messengerのビデオチャットや音声チャットを個別にサポートしているほか、H.323プロトコルのIP電話機をNATの内側で使えるようにした「H.323NAT」機能も搭載している。
このほかにも、複数の固定IPアドレスが割り当てられるLAN型PPPoE接続サービスに対応したNAT&スルー機能やNAPT機能をサポートする。
インターフェイスはWAN側が10BASE-T/100BASE-TX×1ポート、LAN側が10BASE-T/100BASE-TX×4ポートのスイッチングハブを搭載。LAN側は、全ポートがクロス・ストレートを自動認識するAuto-MDI/MDI-X対応となっている。
本体サイズ(幅×奥×高)は31×140.5×202.5(縦置きスタンドを含まず)、重量449g、消費電力は最大5.475W。対応OSはWindows XP/Me/98/95/2000/NT4.0/NT3.51、MacOS、Linux、UNIXなどのTCP/IPをサポートしているもの。プラネックスコミュニケーションズが製造している。
□ニュースリリース
http://www.ntt-me.co.jp/news/news2002/nws020130a.htm
□NTT-ME
http://www.ntt-me.co.jp/
(正田 拓也/笠井 康伸)
2002/01/30 15:43
|