Broadband Watch logo
最新ニュース
【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
【Click Here!】
イー・アクセス、8MのADSLサービスで回線断が繰り返される問題への対応

 イー・アクセスは、同社が提供している最大下り8MbpsのADSL接続サービスにおいて、一部の回線で生じている回線断と再接続が繰り返される問題に対する対応策を発表した。ADSLモデムのファームウェアをアップデートしたり、スプリッタをノイズフィルタ内蔵型に交換したりすることで改善する場合があるという。

 対策は症状ごとに3つにわけて説明されている。1つ目のリンクアップ時に回線速度は出るものの、ひんぱんに回線断と再接続を繰り返すといった症状は、同社によればモジュラーケーブルがアンテナの役割を担うことで電波ノイズを拾ってしまうために生じる場合が多いという。

 すでに、この問題への対策を施したADSLモデム「TE4121C」用のファームウェアが2001年12月に公開されており、イー・アクセスは、まずこのファームウェアの適用を勧めている。これでも改善が見られない場合には、電波ノイズを軽減するノイズフィルタが内蔵されたスプリッタを提供するという。

 1月21日以降にイー・アクセスからユーザーに発送したADSLモデムにはノイズフィルタを内蔵したスプリッタが同梱されているため、対象はそれ以前にモデムを受け取ったユーザーとなる。スプリッタの型式番号はノイズフィルタ付きが「PSR-1230」、フィルタなしが「HDF19008」。交換する場合には、具体的な不具合の内容などをISPに申告する。

 このほかにも、局側設備であるDSLAMの設定をチューニングすることで不具合が解消する場合があるという。なお、これまでは、ユーザーからの申告にもとづいてチューニングを施していたが、安定した回線環境を提供するために、今後はイー・アクセス側で回線の状態をチェックし不具合が確認された場合にはチューニングを実施する。このため、ADSLモデム到着後48時間程度はモデムを回線に接続し電源を入れたままにしてほしいとしている。

 2つ目の症状は、接続はできるものの回線断と再接続を繰り返し、速度も低下する場合が多いというもの。これはADSLモデムを設置する場所や配線経路をノイズ発生源から遠ざけたり、ケーブルをノイズ耐性の強いものに変更するといった対応で改善する場合があるという。これでも改善しない場合には、1つめの症状での対策と同様のチューニングなどを実施する。

 3つ目は、突然ひんぱんな回線断と再接続を繰り返し接続できなくなるというもの。イー・アクセスによれば、全開通ユーザーのうち0.03%程度でこの問題が生じており、現在、設備の製造メーカーである住友電気工業と共同で対応ファームウェアの開発を進めているという。

 対策時期については確定ではないものの、原因の究明はすんでおり、早ければ今週中にも対応版のファームウェアが完成する見込み。ユーザー側の対応は不要で、DSLAMのファームウェアをアップデートすることで対策を行なう。

 イー・アクセスによれば、今回発表した不具合が生じているのは把握しているもので200回線程度。ユーザーからの申告などを考慮して、現在の状況を説明し対応策を説明したほうがユーザーの不安を取り除けると判断し不具合の公表を決めたという。


□ADSL 8Mbpsサービスの一部回線で頻繁な回線断・再接続を繰り返す問題について
http://www.eaccess.net/jp/support/ui020204.html
□関連記事「イー・アクセス、ノイズ耐性を向上させるADSLモデムの新ファームウェア」
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2002/01/09/ea.htm
□イー・アクセス
http://www.eaccess.net/

笠井 康伸
2002/02/05 21:02

Broadband Watch ホームページ
Copyright (c) 2002 impress corporation All rights reserved.