発足会見に出席した三井物産の副島取締役（左）とマイクロソフト阿多社長

　三井物産はマイクロソフトと協力し、家庭や中小企業の屋内ネットワーク配線を扱う技術者の資格制度制定に向けて「ネットエキスパート制度推進協議会」を発足させた。協議会にはネットワーク機器メーカーやパソコンスクール、人材派遣会社など計37社が参加、6月をメドに資格制度の具体的な運用をめざす。

　協議会では、PCやルータの設定作業は初心者にとっていまだ難解な作業で、ブロードバンド普及を阻害する「ラスト1メートル」問題と捉えている。資格制度はこの問題を解決するために、一般住宅やネットワーク管理者のいない中小企業の屋内配線・設定を代行する技術者の能力を「ネットエキスパート」資格として養成・認定する。

　ネットエキスパート資格は技能要件によってレベルが設定され、工事技術者やオンサイトサポート要員向けには1種資格が制定される。取得には32時間の講習、8時間の実技を経た上で受験できる検定試験の合格が必要となる見込み。受講料金は20万円、検定料金1万円を想定している。

　三井物産は「ラスト1メートル」問題が、ブロードバンド初心者の急増によって拡大していくと考えている。同社ではこの問題に対応できるネットエキスパート制度を、息の長いビジネスに育てていく考えだ。

□ニュースリリース
http://www.last1m.com/news_020205.html
□ネットエキスパート制度推進協議会
http://www.last1m.com/
□三井物産
http://www.mitsui.co.jp/
□マイクロソフト
http://www.microsoft.com/japan/ms.htm

（森田 秀一）
2002/02/05 19:41