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藤原洋社長 |
ブロードバンド・エクスチェンジ(BBX)は、2002年2月7日より、高速・大容量のIPトラフック交換サービス「ブロードバンド・エクスチェンジ(BEX)」の正式運用を開始したと発表した。最初に接続したのは同社の出資元でもあるNECのBIGLOBEおよび松下電器のPanasonic hi-ho。
BEXのサービスは、ブロードバンドに特化した高速・大容量のレイヤ3のIPトラフィック交換。既存のIXサービスはレイヤ2でパケット交換がされることに対して、IPアドレスベースで回線の交換を行なうもの。また、ネットワークをよりブロードバンドに向けた構成とし、コンテンツ事業者がデータを配信する場合などに有効に使えるものだという。
また、ユーザーがサービスを申し込むと、BBXのほうからユーザーまでネットワークの接続を行なうという。通常、IXに接続する場合は、IXまでの専用線、IXの接続料金が発生し、さらにIXに接続する各社と個別に「ピアリング」というネットワークの接続の調整を行なう必要がある。これをBEXではユーザーがピアリングする必要のないシステムとした。
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既存のナローバンドインターネット
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BBXが目指すブロードバンドインターネット
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BBXのネットワークは、首都圏で40GbpsのWDMファイバリングによるメトロポリタンエリアネットワーク(MAN)を構築し、データセンター事業者、コンテンツ事業者、ISP事業者、ASP事業者、ブロードバンドアクセスライン事業者をIPレイヤで結ぶというもの。
当面のサービスエリアは東京23区。収容局は大手町、赤坂、豊洲、池袋と、予定として品川、新宿の合計6カ所の大手IXやデータセンターなどの中に置く。サービスの月額料金は収容局内への接続で1Gbpsで170万円、100Mbpsで75万円。収容局から5kmまでの場所に接続する場合には1Gbpsで30万円、100Mbpsで10万円加算される。
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BEXサービスのイメージ
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BEXサービス提供範囲
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また、BBXの事業展開として、BEXのようなネット・エクスチェンジをNX事業のほか、コンテンツ配信を支援するCX(コンテンツ・エクスチェンジ)事業、企業向けソリューションを提供するSX(ソリューション・エクスチェンジ)事業も展開していくという。
CX事業についても藤原社長は「デジタル放送がスローダウンしている。私はテレビはアナログで十分。チャンネル増加よりも、個別の(内容の)濃いコンテンツが求められる」と映像コンテンツ配信の可能性を示し、ブロードバンドに対応したデジタルテレビを接続するときがCX事業の起爆剤になるという見通しを語った。なお、CX事業の詳細については8月に立ち上げを行なう際に発表するという。
SX事業については、担当する秋葉賢一取締役が「コンサルティングを含んだ企業向けのソリューションを用意している。ISP向けではないので、企業内のIP技術者の養成なども支援していきたい」と事業展開の抱負を語った。
□関連記事「IRI、NEC、松下が共同でネットワークエクスチェンジサービス会社を事業会社化」
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2001/07/31/bbx.htm
□ブロードバンド・エクスチェンジ
http://www.bbx.co.jp/
(正田拓也)
2002/02/07 16:43
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