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不正アクセス行為が急増、2001年は前年の約12倍の1253件に

 コンピュータへの不正アクセス行為が急増している。2001年に国が認知した件数は1253件で、これは不正アクセス法が制定された2000年2月13日から12月31日までの106件と比較して約12倍。とくに海外からの不正アクセスは、2000年が25件であったのに対し2001年は448件と約18倍の件数となった。

 国家公安委員会、総務大臣、経済産業大臣が「不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況」の中で公表したもので、これは不正アクセス禁止法で最低年に1回の報告が義務づけられているもの。

 公表された報告書には、不正アクセスの内訳についても記載があり、これによるとWebサイトの不正な書き換えがもっとも多く813件、続いて自己増殖型不正プログラムによるものが94件となっている。被害を受けた組織でもっとも多かったのは一般企業で429件、プロバイダは182件、大学や研究機関などは101件だった。

 急増する不正アクセスだが、2001年中の検挙事件数は前年と比較して4事件増えたにとどまった。総検挙数は67件(35事件)、検挙人数は51人で、このうち52件が他人のIDやパスワードを無断で使用したことによるものだった。

 検挙事件の特徴についても分析されており、利用者のパスワード管理の甘さにつけ込んだものが29件ともっとも多く、続いてアクセス管理者もしくはユーザーになりすましたID・パスワードの不正入手が8件となっている。

 また、事件を起こした被疑者の特徴として、元交際相手や元社員などユーザーと顔見知りの犯行が45件と多かったという。犯行の動機も同様で、元交際相手や元の勤務先への嫌がらせや仕返しが17件と最多。被疑者の年齢層は20代が28名ともっとも多く、続いて40代が16人。30代が5人だった。


□不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況
http://www.mha.go.jp/s-news/2002/020207_1.html

笠井 康伸
2002/02/07 16:27

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