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マイクロソフト、Windows XPを家庭のどこでも利用できる「Mira」


Mira対応端末の試作品を手にする古川享副社長とKeith Whiteシニアディレクター

 マイクロソフトは、報道向けに「Mira」のセミナーを開催した。Miraはワイヤレスネットワークを用いてWindows XPの画面を再現するディスプレイ機器のテクノロジーの開発コード名。液晶モニタやテレビといったディスプレイ機器にWindows CE.NETとワイヤレス接続機能を組み込んだものを想定している。

 Mira対応ディスプレイを家庭内で持ち歩けば、どこにいてもWindows XPパソコンの画面を映し出し、操作をすることができる。たとえば、大容量の動画コンテンツを表示したり、処理が重いアプリケーションを利用する場合でも、Mira対応デバイスは表示だけの処理を行なう。

 そのため、Mira対応デバイスは、基本的にWindows XPが動作しているパソコンと無線LANで結ばれている必要がある。そのため、無線LANの届かないところに移動するとMira対応デバイスの単体で持っている非常に限定された機能しか使えない。あくまで家庭内のリビングやキッチンなどで、いつでもパソコンを利用するシーンを想定している。よく似たものとして「タブレットPC」があるが、それはMiraと違い、「タブレットPC」で完結しているので、飛行機でもバスの中でも機能をフルに利用できるといった特徴があるという。

Mira対応機器の試作品。この状態では液晶ディスプレイとして使用できるというもの この試作品は取り外した瞬間から、Mira対応機器に切り替わるという

 Miraを実現する技術としては、ターミナルサービスとRDP(Remote Desktop Protocol)を用いているという。また無線部分にはIEEE802.11を用いる。これによって、Mira上にWindows XPの画面を映し出して使うことが可能になる。

 米MicrosoftのエンベディッドアプライアンスグループのシニアディレクターのKeith White氏は、Miraについて「コードレス電話機の子機のように家庭内を自由に移動できる画期的なもの」と説明し、「スタンダードなもので500から800ドル」と想定される価格を示した。

 Mira対応製品の登場時期は2002年の年末商戦より出荷予定とし、パートナーとして、Intel、National Semiconductor、Viewsonic、Wyse technologyの4社のほか、日本国内の企業として、松下、富士通、NEC、ソーテックの4社が発表された。

 米Microsoftの古川享副社長は、今回のセミナーの冒頭に「すべての机に家庭にコンピュータを」という1975年のマイクロソフト創業時からのビジョンを挙げた。この考えからすると、Miraは、ビジョンを実現し、家庭内のどこにいてもWindows XPパソコンを使ってソフトウェアを利用したりサービスを受ける重要なテクノロジーになるということになる。

Miraで想定される機器の形態 Miraのテクノロジーと特長


□マイクロソフト
http://www.microsoft.com/japan/

正田拓也
2002/02/19 20:21

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