NECは、同社の運営するBIGLOBEと複数の大手ISP事業者の間でコンテンツの相互供給といった業務提携交渉を進めていることを明らかにした。1月末から数社と検討を進めているものの、まだ具体化には至っていないという。
NECによれば、提携交渉の目的はISP事業者(サービス)のメディア価値を高めるため。現在は、TVなどのほかのメディアと比較して価値が認められているとはいえない状況にあり、広告やブロードバンドコンテンツの売上が伸び悩んでいる状況にある。そこで、ISP事業者間で競争するのではなく共同でビジネスを展開したほうが得策だと判断したという。
業務提携による具体的なプランはこれから検討していくとしているが、まず挙がっているのはブロードバンドコンテンツの相互供給。BIGLOBEが持つコンテンツをほかのISPで扱ったり、ほかのISP事業者が持つコンテンツをBIGLOBE会員向けに提供することで、マーケットの拡大を図る。将来的にはバックボーンなどインフラの共通化も視野にあるという。
提携にあたってはコンソーシアムのようなものを設立する案が出ているが、最終的にどういった形になるかは決まっていない。現在のところ買収などを行なう計画はない。担当者からは「Japan Online」といった名前の組織を作ってはどうかとの案もあるという。
なお、NECによれば今回の提携交渉はSo-netと@niftyが急接近していることに対抗するものではなく、両社にもコンソーシアムなどには参加してもらいたいとしている。
□BIGLOBE
http://www.biglobe.ne.jp/
□NEC
http://www.nec.co.jp/
(笠井 康伸)
2002/02/26 14:56
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