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3Com、XJACKアンテナを搭載したPCカードタイプの無線LANカード

XJACKアンテナを搭載した3Comの無線LANカード
アンテナを収納した状態。アンテナ全体がカード本体に収納される
XJACKアンテナと他社製無線LANカードの比較。XJACKは55db程度まで安定した帯域を確保している
 スリーコム ジャパン(3Com)は、カード内に収納可能なXJACKアンテナを搭載したPCカードタイプの無線LANカード「3Com 11Mbps ワイヤレス LAN PCカード(3CRWE62092A-JP)」を発売した。標準価格はオープンだが、実売価格は1万7000円前後の見込み。

 アンテナ部は押し込むと、アンテナ全体がPCカード内に完全に収納される。出っ張りがまったくなくなるため、ノートPCに無線LANカードを挿したまま持ち歩いてもアンテナ部を破損する心配がない。無線LANを利用するときには、収納されたアンテナ部を軽く押し込めばアンテナがカードの外側にせり出してくる。

 3Comによれば、アンテナ部をPCカード本体に内蔵させた状態で通信することも技術的には可能だが、アンテナがPCカードの金属に囲まれた状態になるため感度が落ちてしまうという。

 XJACKアンテナは、3Comによれば無線LAN機能を内蔵したノートPCや他社の無線LANカードと比較して、ノイズの干渉を受けにくいという。シスコやリンクシスの製品と比較したデータも示しており、これによると3Comの無線LANカードはノイズなどの影響による減衰が55dbを超えるまで5Mbps以上の安定した帯域を確保しているのに対し、他社製品は20db程度でも帯域が落ち込んでしまう場合があるとしている。

 対応する通信規格はIEEE802.11bで最大帯域11Mbpsによる通信が可能。無線LANの標準規格であるWi-Fiの認定を受けているほか、40/128bitのWEPにも対応する。また、アドホックモードをサポートしており、2つの無線LANカード同士で直接通信することも可能だ。対応OSはWindows XP/Me/98SE/2000/NT4.0。

 同時に3Comの無線LANカードのロードマップも明らかにされた。2002年の第2四半期の終わり(第3四半期の頭)に、今回発表された無線LANカードの後継モデル「Visa 2.0」(コードネーム)を登場させる。これは、XJACKアンテナを搭載したIEEE802.11b対応カードで、何らかの新機能を追加するという。

 また、2002年第4四半期にはIEEE802.11aとIEEE802.11bに対応したデュアルバンド対応カード「Janus 1.0」を出す。このカードにもXJACKアンテナを搭載。また、XJACKアンテナではないものの、2002年第3四半期にはIEEE802.11a規格に対応した「Atilla 1.0」が登場するという。もっとも、3Comは日本市場ではXJACKアンテナに注力してマーケティング活動を行なうと表明しており、Atilla 1.0が日本で販売されるかどうかは現時点では不明だ。


□スリーコム ジャパン
http://www.3com.co.jp/

笠井 康伸
2002/03/05 19:06

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