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総務省、NHKのネット事業参入を認めるガイドラインを発表

 総務省は、日本放送協会(NHK)のインターネット利用および子会社等の業務範囲に関するガイドラインを公表した。それによると、NHKのネット事業は放送法による「附帯業務」に該当するとしており、放送の補完利用として認められた。

 ガイドラインによれば、附帯業務としてインターネット利用を行なう場合は、規模は年額10億円程度、番組関連情報に限定、番組ごとにホームページを作成し保存期間は番組終了後1週間程度といった具体的な制限がつけられた。

 今回、発表されたガイドラインは、2月8日から「日本放送協会のインターネット利用及び子会社等の業務範囲等に関するガイドラインについての意見募集」と題して意見募集を行なった際に提示された案を大筋で踏襲したもの。

 意見は、企業、公益法人、地方公共団体、学識経験者、個人から寄せられ、民間の報道機関関係者からは、NHKのネット事業について強い反対意見が提出された。

 その理由としては「電気通信事業者の伝送路を通じて放送番組を提供することは放送法の目的から大きく外れ、NHKの附帯業務とはいえない」(日本民間放送連盟)「受信料という公的な安定財源を確保されているにもかかわらず、多数の民間企業がしのぎを削っている分野への参入は市場混乱と民業圧迫につながる」(日本新聞協会メディア開発委員会)などがあった。

 また、学識経験者などから、学校向けの教育番組などに番組本編以外にもインターネットで広く情報提供を行なってほしいという意見や、言論・報道機関の業務に「ガイドライン」を設けることは民主主義に逆行、といったものが寄せられた。

 一方で、受信料収入で成り立つNHKの位置づけについて議論のないままに、ガイドラインを策定することにムリがあるという意見もあり、今回のガイドライン策定は今後も論議を呼びそうだ。


□日本放送協会のインターネット利用及び子会社等の業務範囲等に関するガイドラインの公表
http://www.soumu.go.jp/s-news/2002/020308_1.html
□総務省
http://www.soumu.go.jp/
□NHK
http://www.nhk.or.jp/

正田拓也
2002/03/11 17:48

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