NTTグループの持ち株会社であるNTTの宮津純一郎社長は会見を行ない、NTTグループ内のISP統合問題や無線LAN、FTTHサービスの今後の展開について基本的な考え方を語った。この中で、グループ内のISP統合については市場の動向を見て判断するとしたほか、東京電力とのFTTHサービスでの価格競争については自信を伺わせた。
まず、NTTグループ内にNTTコミュニケーションズのOCNをはじめ複数のISP事業が存在し、それらの統合を検討しているという報道については、一般論で市場の変化に合わせて再検討しなければならないと言っただけで具体的な検討はしていないと強調した。さまざまなサービスや商品をそれぞれのISPが提供している段階では、グループ内に複数のISP事業があることも必要だが、似たサービスを価格で競う段階になれば統合すべきだという考え方だ。
次に無線LANサービスを、NTT東日本やNTT西日本、NTTドコモ、NTTコミュニケーションズなどで個別に検討している現状については、各社がそれぞれの方式で進めていくしかないとした。LANを無線化しただけのものからホットスポットのようなものまでさまざまな形態があり、使用する周波数なども確立できていない現状では統一する必要はないという。関連して、FTTHの拡大にからめラスト・ワンマイルの伝送路として無線アクセスの可能性を考えていることも明らかにした。
また、東京電力の発表したFTTHサービスについて触れ、相手が安い金額で提供すれば対抗で値下げする努力は当然するとした。具体的な値下げの時期や金額は明らかにしなかったが、値下げは行なっていくことを強調し「競争の一番の目的は、値段を下げること」と発言、価格競争への自信を伺わせた。
□社長会見のポイント(NTT)
http://www.ntt.co.jp/kaiken/index.html
□NTT
http://www.ntt.co.jp/
(正田拓也/笠井 康伸)
2002/03/26 16:46
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