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IPA推計の国内ウイルス被害総額は約1900億円以上

 情報処理振興事業協会セキュリティセンター(IPA/ISEC)は、日本国内におけるウイルス被害状況調査を行なった。推計損害額は全国1年間で約1900億円以上にのぼるという。

 この推計は国内5000事業所を対象に、2001年1月から12月までの被害状況をアンケート調査した結果によるもの。有効回答数1769件のうち74.8%が、調査対象期間内にウイルスの発見ないし感染被害に遭遇しており、回答の中には復旧費用として1億円を計上した事業者もあるという。なお平均復旧費用は35万円、平均逸失利益が16万円であった。

 被害状況調査は同様の手法でアメリカ、イギリス、ドイツ、韓国、香港でも行なっている。感染率はドイツがもっとも低く18.9%、もっとも高い香港は58.6%だった。アンケート回答国ごとの平均復旧費用はドイツが50万円で最高。感染率が24.1%と2番目によい数値だったアメリカは、5カ国のうち最低の9万円という結果だった。

 また、流行するウイルス種が日本を含めた6カ国で似通っている傾向が強く、インターネットの普及によってウイルス分布が世界的に広がりつつあるという。

 IPAが公表した3月度の国内ウイルス被害届出状況では1位「W32/Badtrans」、2位が「W32/Klez」。3位に日本語件名のメールなどを媒介に感染を広げる「W32/Fbound」が報告されており、安易な添付ファイル実行への注意をあらためて呼びかけている。

 同時に不正アクセスの3月度届出状況についても発表が行なわれた。過去3番目に多い、90件の届出があり、この数値は前年同月比では3.7倍。71件は不正アクセスの形跡にとどまったものの、侵入されたケースが11件あった。IPAではファイアウォールを過信せずに、アクセスログを精査する必要性を訴えている。


□コンピュータウイルス被害状況調査結果要約
http://www.ipa.go.jp/security/txt/attach/2002_04-1.html
□ウイルス発見届出状況(3月分)
http://www.ipa.go.jp/security/txt/2002_04.html
□不正アクセスの届出状況概要について(3月分)
http://www.ipa.go.jp/security/crack_report/20020404/0203.html
□情報処理振興事業協会セキュリティセンター(IPA/ISEC)
http://www.ipa.go.jp/security/
□情報処理振興事業協会(IPA)
http://www.ipa.go.jp/

森田 秀一
2002/04/05 14:04

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