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アッカ、社長会見で「価格は下がらず、サポートや品質を重視」

アッカ・ネットワークス代表取締役社長の坂田好男氏

 アッカ・ネットワークスは、事業戦略に関して報道関係者向けに説明会を開催した。この席で光ファイバや無線を使ったサービスを検討していることや、リーチDSLに相当するサービスの準備を進めていることなどが明らかにされた。

 代表取締役社長の坂田好男氏は、まず、アッカを“ブロードバンド・アクセス・プロバイダ”と位置づけた。「今はADSLだが、将来的には無線や光だ」として、ワイヤレスや光ファイバを使ったサービスも行なっていく姿勢を明確にした。

 現在、アッカの加入者は2月に8万6000件、3月に6万4000件と増加して36万2000加入を集めている。シェアも上がっており、この要因としては、全国的・高品質なネットワークを持っていることと、オペレーションをうまくやっていることの2つを挙げた。

 具体的な例としてアッカのオペレーションのシステムは2月に開通できなかった分を含めると11~12万件の処理ができたということだと説明する。また、スピードについても、2月にOCNでアッカの回線を申し込んだ場合では、7営業日以内で開通した人が98%に達するという。

 また、パソコンに詳しい層の需要が一巡し、パソコンにあまり詳しくないユーザーが増加してくるので、こういったユーザーを取り込むためにもサポート体制の強化は重要であるとした。その上で、ADSL回線のシェアを25%から30%をめざす考えも明らかにした。

 価格は「下がる余地はもうない」という意見を述べ、これからはサポートや品質が重要だと強調する。IP電話サービスについても、アッカが参入するならば、「安価な電話ではなく、他のメディアとの連携など付加価値でお金のとれるサービスにしたい」と希望を語った。

 新サービスについては、リーチDSLに相当するAnnexC拡張方式によるサービスを検討をしていることを明らかにした。現在、ADSLモデムチップメーカーのGlobeSpan社と検討を行なっているという。

左からNTTコミュニケーションズ代表取締役副社長の沖見勝也氏、アッカ・ネットワークス代表取締役社長の坂田好男氏、三井物産 取締役情報産業部本部長の井澤吉幸氏

 また、坂田社長は今後注力する分野として法人需要を挙げた。ADSLをIP-VPNの足に使えないかという要望などもあり、帯域保証されたサービスも検討しているという。故障時の対応など法人向けに整備すべきことは多いとしながらも「既存の専用線に代わるサービスを提供していきたい」と希望を述べた。

 3月にアッカに対して出資を行なった三井物産からは、取締役情報産業部本部長の井澤吉幸氏が出席し、ブロードバンド事業は参画機会を2年以上模索した上での結論として今回の出資を行なったと経緯を説明する。出資理由については「今後のブロードバンドはADSLが中心」、「三井物産の分析・認識ではアッカが勝ち組」という点を挙げた。

 今回は、ユーザー向けの新たな発表は少なかったものの、坂田社長は、品質で勝負していく点を繰り返し、顧客満足度No.1の“ブロードバンド・アクセス・プロバイダ”というポジションを確立するという方針を明確にした。


□アッカ・ネットワークス
http://www.acca.ne.jp/

正田拓也
2002/04/09 18:57

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