米パラダイン・ネットワークスは5月13日、報道関係者向けにDSL通信技術「ReachDSL 2.2」の説明会を開催した。回線収容局からの距離が非常に遠いユーザーにもDSLサービスを提供できる技術で、最大2.2Mbpsの通信速度を実現している。

　ReachDSL自体はYahoo! BBなどですでに採用されている。ノイズなどの影響で通信速度が十分でない場合や、回線収容局とユーザー側までの線路長が長い場合に利用される。規格上は最大960kbpsの通信が可能になっており、パラダインではこれを「ReachDSL v2」と呼称している。

　新しく発表された「ReachDSL 2.2」では回線プロトコルやノイズ処理に改善を加え、最大2.2Mbpsでの通信を実現した。パラダインの社内試験によれば線路長が約2.7kmで2Mbps、約5.0kmで1Mbps、約6.4kmで500kbpsの通信が確認されている。

　「ReachDSL 2.2」は通常のADSLを補完する技術で、ADSL用チップセットに機能を内蔵させることが可能。また設備コスト面に関しても「ReachDSL v2」と同等になる見込みだ。日本でもNTTなど複数の事業者と交渉をおこなっていき、普及に向けた活動を展開していく。

□パラダイン
http://www.paradyne.com/

（森田 秀一）
2002/05/13 20:09