トレンドマイクロは、国内における5月のウイルス感染被害マンスリーレポートを発表した。1位は「WORM_KLEZ」で、2カ月連続の1位となり、被害件数も前月の約2倍となっている。
5月のWORM_KLEZ被害件数は4455件で、前月の2240件に比べて倍近い被害件数。2位の「WORM_BADTRANS.B」の252件と比較しても約20倍の被害が報告されている。トレンドマイクロによれば、KLEZ被害が長引く原因はウイルス対策ソフトを停止させる、ウイルスメールの差出人を詐称するなどの活動によるものであり、5月末になって感染被害は減少しつつあるものの、引き続き注意が必要だとしている。
また、3位の「JS_EXCEPTION.GEN」、9位の「VBS_REDLOF.A」など、Internet Explorerのセキュリティホールを悪用するウイルスの感染被害も増えている。これらのウイルスに感染した場合、パソコンが起動しなくなることもあるため、トレンドマイクロではウイルスパターンファイルの更新と併せてソフトのアップデートにも注意を払うよう呼びかけている。
■ウイルス感染被害マンスリーレポート 2002年5月度
（トレンドマイクロ調べ）
| 順位 |
ウイルス名 |
種類 |
件数 |
先月件数 |
先月順位 |
順位比 |
| （通称） |
| 1位 |
WORM_KLEZ※ |
ワーム型 |
4455件 |
2240件 |
【1位】 |
→ |
| （クレズ） |
| 2位 |
WORM_BADTRANS.B |
ワーム型 |
252件 |
483件 |
【2位】 |
→ |
| （バッドトランス.B） |
| 3位 |
JS_EXCEPTION.GEN |
JavaScript型 |
165件 |
221件 |
【3位】 |
→ |
| （エクセプション） |
| 4位 |
MTX※ |
ファイル感染型 |
87件 |
62件 |
【5位】 |
↑ |
| （マトリックス） |
| 5位 |
NIMDA※ |
ファイル感染型 |
68件 |
66件 |
【4位】 |
↓ |
| （ニムダ） |
| 6位 |
PE_ELKERN.D |
ファイル感染型 |
62件 |
－ |
【圏外】 |
↑ |
| （エルカーン） |
| 7位 |
PE_FUNLOVE※ |
ファイル感染型 |
29件 |
17件 |
【9位】 |
↑ |
| （ファンラブ） |
| 8位 |
X97M_LAROUX※ |
マクロ型 |
22件 |
24件 |
【7位】 |
↓ |
| （ラルー） |
| 9位 |
VBS_REDLOF.A |
VBスクリプト型 |
17件 |
－ |
【New】 |
↑ |
| （レッドロフ） |
| 10位 |
PE_MAGISTR※ |
ファイル感染型 |
14件 |
－ |
【6位】 |
↓ |
| （マジストラ） |
※のウイルスは亜種も含んだ件数
囗ニュースリリース
http://www.trendmicro.co.jp/virusinfo/report/mvr020604.asp
囗関連記事：トレンドマイクロ、4月のウイルス被害状況を発表
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2002/05/07/tmicro.htm
囗クレズ対策Web
http://www.trendmicro.co.jp/klez/
囗トレンドマイクロ
http://www.trendmicro.co.jp/
（甲斐祐樹）
2002/06/04 14:48
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