三洋電機は、NETWORLD+INTEROP 2002 TOKYOのルートのブースにおいて、無線LAN接続のデジタルカメラを用いたデモを行なった。「ユビキタス・ネットワーク対応デジタルカメラ」と名付けられ、撮影した映像や動画は、即座に無線LANを通して転送され、パソコン上に表示される。
展示されたカメラは、市販の三洋の「DSC-SX560」をベースに内部のファームウェアを専用のものに入れ換え、メルコ製のCFスロット用無線LANカード「WLI-CF-S11G」を組み合わせたもの。もともとコンパクトフラッシュスロットを持つカメラであるため、ハードウェアには一切に変更を加えず、ファームウェアの変更のみでこの機能を実現した。
デモで使用された無線LAN回線は、MISが運営する無線LANサービス「Genuine」。会場で撮影した画像のほか、同型のカメラを持って東京・六本木や渋谷の「Genuine」のサービスエリアに出向いたスタッフによる撮影画像も瞬時に会場のパソコンに表示された。
三洋電機では、Genuineに対応したファームウェアのほか、通常のIEEE 802.11bのアクセスポイントで使用できるものと2通りを用意しているという。実際に使用する場合は、無線LANカードの消費電力の影響もあり、通常モデルに対して2割ほどバッテリーの持ちが悪くなっている。
なお、このファームウェアは、残念ながら試作品で、一般に公開されることはないというが、今後、同社では無線LANを内蔵した製品や、遠隔カメラとする製品などを検討している。また、ネットワーク接続機能のみを他社にOEM供給することも検討しているという。
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無線LAN対応デジタルカメラの試作品(裏) |
外見は三洋電機のDSC-SX560そのまま |
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撮影された画像は瞬時にパソコンに表示される。動画デジカメだけに動画も表示可能 |
会場で撮影した画像のほか、外部で撮影された画像もすぐに表示している |
□三洋電機
http://www.sanyo.co.jp/
□ルート
http://www.root-hq.com/
□MIS
http://www.miserv.net/
□NETWORLD+INTEROP 2002 TOKYO
http://www.interop.jp/
(正田拓也)
2002/07/04 21:45
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