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WECA、IEEE 802.11aのWi-Fi認定について説明


WECA会長 Dennis Eaton氏
WECA アジアマーケティング担当 富樫浩氏

 Wi-Fiの認定機関であるWECA(Wireless Ethernet Compatibility Alliance)は、現在の活動などに関する記者説明会をNETWORLD+INTEROP 2002 TOKYO会場内で行ない、IEEE 802.11aの認定製品の登場見込みについて発表した。同方式の認定の名称は「Wi-Fi CERTIFIED 802.11a」。

 まず、WECA会長のDennis Eaton氏がWi-Fi認定品のメリットについて語り、認定された製品は相互に接続が保証され、空港や家庭やホテルなどで場所を選ばずに接続できる点を挙げた。WECAのミッションはIEEE 802.11製品の相互運用性を保証することだとした。

 さらに、7月1日から東京とシンガポールのアジア圏で2カ所のラボの運営を開始した。これは、加盟企業のうち、アジア地域に本社を構える企業が昨年の25%に対して今年は45%と増加しているためだという。WECAによれば、東京にラボができたとしても認定にかかる日数や費用に変更はない見込みという。

 次に新しいロゴの発表を行なった。ロゴは従来からのWi-Fiのロゴの下に“CERTIFIED”の文字が入ったもの。加えて性能ラベルを設け、無線方式の対応や、セキュリティ機能などを表示する。この性能ラベルは必須条件とされ、WECAでは製品のパッケージやWebサイトなどへの表示を各メーカーに要請していく。

 認定機器の現状としては、PCカードタイプから、MiniPCIなど組み込みタイプに変化していることを発表。2年前に認定した機器は、アクセスポイントとPCカードタイプが半々といった状況が、現在では数も含めて多様化しているとした。今後はWi-Fi対応のPDAの出現も間近だろうとの見通しを述べ、2005年には家庭用機器の出荷数がビジネス機器を追い越すだろうという予測を示した。なお、現在のところ、認定製品は370製品になっているという。

 Dennis Eaton氏は、ホットスポットなどの公共アクセスについても意見を述べ、現在の市場の問題として、多様な事業者が別々のサービスを行なったためにユーザーが混乱していることを指摘、いろいろな場所で無線LANを使うには、いろいろな事業者と契約しなければならないといった具体的な例も挙げた。このような状況を解決するには、市場を統一しようという大手電気通信事業者が必要とし、アジア地域のホットスポットの増加はめざましく、今後はアジアとヨーロッパが市場をリードしていくという見通しを語った。

 次に、WECAのアジアマーケティング担当をしているソニー ホームネットワークカンパニー ネットワーク担当部長の富樫浩氏がIEEE 802.11aやIEEE 802.11gについての現況を語った。WECAでのIEEE 802.11aの相互接続テストは2002年第3四半期に行なわれ、最初のIEEE 802.11a認定製品の登場は第3四半期か第4四半期になる見込みだという。

 また、IEEE 802.11aとともに高速化で注目されているIEEE 802.11gついては、まだ規格が決まっていないとして、将来はわからないとしながらも、「IEEE 802.11bとの互換性を持たせるために通信のオーバーヘッドが大きく、実行スループットは20Mbpsを大幅に下回る見込み」との意見を述べた。

 IEEE 802.11a/b/gの普及について、将来的には高速なIEEE 802.11aに移行する傾向があるとしながらも、しばらくは棲み分けが進んでいくとした。また、IEEE 802.11gは、IEEE 802.11aとIEEE 802.11bのデュアルバンド製品の普及とともに、同時にサポートされ、普及も進んでいくという見通しを述べた。

あらたしいWi-Fiのロゴマーク 製品パッケージなどに表示される性能ラベル
多様化が進むWi-Fi機器の認定状況 テクノロジー・ロードマップ


□WECA
http://www.wi-fi.org/
□NETWORLD+INTEROP 2002 TOKYO
http://www.interop.jp/

正田拓也
2002/07/04 19:42

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