トレンドマイクロは、2002年度上半期(1月1日~6月30日)における日本国内のコンピュータウイルス感染被害レポートをまとめた。
上半期の件数は2万8938件で、半年あまりで2001年の1年間の2万5644件を超える報告が寄せられた。この増加の要因は「WORM_KLEZ」、「WORM_BADTRANS.B」、「WORM_ALIZ.A」といった、Internet Explorer(Outlook Express)のセキュリティホールを悪用して添付ファイルを自動実行させるタイプのウイルスが多く発生したと分析している。
なかでも、「WORM_KLEZ」は、6月には終息のきざしを見せているとしているが、亜種の1つ「WORM_KLEZ.E」は奇数月の6日に発病し.doc、.xls、.txtなどのファイルを上書き破壊する特徴があるため、7月6日の前に対策を十分行なうように呼びかけている。
また、被害が増加したもうひとつの要因として、ブロードバンドの普及を挙げている。常時接続が増え、パソコンをインターネットに接続する時間が増加したり、家庭内に複数のパソコンを置くようになったことなどが、個人単位までウイルスの被害が蔓延したとしている。
■ウイルス感染被害2002年上半期レポート
(トレンドマイクロ調べ)
順位 |
ウイルス名 |
ウイルスの種類 |
被害件数 |
発見時期 |
1 |
WORM_KLEZ |
ワーム型 |
9999 |
2001年10月 |
2 |
WORM_BADTRANS.B |
ワーム型 |
7365 |
2001年11月 |
3 |
JS_EXCEPTION.GEN |
JavaScript型 |
868 |
2001年11月 |
4 |
MTX |
ファイル感染型 |
818 |
2000年9月 |
5 |
NIMDA |
ファイル感染型 |
577 |
2001年9月 |
6 |
WORM_FBOUND.C |
ワーム型 |
462 |
2002年3月 |
7 |
PE_MAGISTR |
ファイル感染型 |
340 |
2001年3月 |
8 |
WORM_HYBRIS |
ワーム型 |
330 |
2000年11月 |
9 |
WORM_ALIZ.A |
ワーム型 |
236 |
2001年9月 |
10 |
X97M_LAROUX |
マクロ型 |
230 |
1997年11月 |
□ニュースリリース
http://www.trendmicro.co.jp/virusinfo/report/mvr2002_1.asp
□関連記事:トレンドマイクロ、6月のウイルス被害報告でKlezが減少傾向に
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2002/07/02/tmicro.htm
□トレンドマイクロ
http://www.trendmicro.co.jp/
(正田拓也)
2002/07/05 12:30
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