NTTコミュニケーションズ（NTT Com）は、金沢市およびその周辺で9月1日から開始する無線ブロードバンド実証実験「WINQプロジェクト」の第1期モニターを7月10日より募集する。実験期間は9月1日から2003年8月31日で、モニターの募集人数は100名まで。

　WINQプロジェクトは、米国SOMA NetworksのW-CDMA技術を採用した無線端末「SOMAport」を使用し、下り最大5.12Mbpsでインターネット接続が可能な試験サービス。また、SOMAportに固定電話機を接続することで、モニター同士や一般加入電話、携帯電話・PHSなどと通話することも可能。SOMAportはモニターに無償で提供され、メールアカウントや10MBまでのホームページスペースといったISPサービスや、モニターへ各種情報を提供するポータルサイトも利用できる。

　SOMAportのLANインターフェイスは10BASE-T×1ポート、USB1.1×1ポートで、どちらのポートでもパソコンと接続できるという。対応するパソコンのOSは、Windows XP/Me/98/95（10BASE-Tのみ対応）/2000。電話回線用にはRJ-11×2ポートが用意され、SOMAportに固定電話を2台まで接続できるが、接続する電話機はユーザー側で用意する必要がある。SOMAPortを使用しての通話は一般加入回線とは別に金沢市の市外局番「076」から始まるSOMAport用の電話番号が提供される。通話料金は無料で、モニター間のみ無制限で利用できるが、国内の通話は月40時間、国際電話は月60分、携帯電話・PHSへの通話は月20時間までといった制限があり、制限を超えた場合は翌日から月末までサービスの利用ができなくなるという。

　第1期モニターは7月10日より最大100名を募集する。モニターの対象は金沢市およびその周辺に自宅または営業拠点を持つ個人または法人であり、NTTコミュニケーションズの運営するICカードを用いた決済サービス「セーフティパス」に加入できるユーザー。応募者多数の場合はNTTコミュニケーションズ側でモニターを選定するという。モニターに選ばれたユーザーは試験サービス開始となる9月1日から11月30日までの3カ月間、SOMAPortを使用したインターネット接続や通話など無料で利用できる。セーフティパスの会費も実験期間中は無料となり、セーフティパスサービスで行なわれるキャンペーンなども適用されるという。第2期以降のモニターの詳細および募集時期などは、Webサイトで随時告知する予定。

□ニュースリリース
http://www.ntt.com/release/2002NEWS/0007/0709.html
□実験モニター募集サイト
http://www.winq-kanazawa.net/
□関連記事：NTT Com、金沢で下り最大5.12Mbpsの無線ブロードバンド接続実験
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2002/06/07/somap.htm
□NTTコミュニケーションズ
http://www.ntt.com/
□SOMA Networks
http://www.somanetworks.com/

（甲斐祐樹）
2002/07/10 15:14