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エキサイト、インターネット接続とコンテンツ配信を行なう「BB.excite」

エキサイトの山村幸広社長
 エキサイトは、インターネットイニシアティブ(IIJ)と提携してインターネット接続サービスとコンテンツ配信サービスを提供する「BB.excite」を8月1日より開始する。フレッツ・ADSLおよびBフレッツに対応したコースの月額料金は500円で、他プロバイダーなどに比べて圧倒的に安い価格となる。

常時接続は月額500円

 このサービスは、NTT東日本およびNTT西日本の提供するフレッツ・ADSLおよびBフレッツのIP網とIIJの基幹インフラを利用して提供するサービス。インターネット接続サービスはIIJが独自で提供しているものと品質は同等だという。ただし、IIJはメールアカウントやWebスペースなどのサービスを総括して提供しているのに対し、BB.exciteはインターネット接続サービスのみを提供する。Eメールを利用する場合は、エキサイトのフリーメールや他プロバイダのサービスを利用するか、エキサイトが提供する月額280円のPOPメールアカウントを選択することになる。エキサイトではPOPメールアカウントにウイルスチェックサービスを付与した上で独立したサービスとして提供する予定だという。

 インターネット接続サービスの料金は、フレッツ・ADSL、Bフレッツのマンション、ファミリー、ニューファミリー、ファミリー100に対応したコースが月額500円、Bフレッツのベーシックに対応したコースが月額1000円。どのコースも初期費用は必要ない。固定IPを利用できるコースも提供され、Bフレッツのマンションに対応したコースが4000円、それ以外のコースが3000円。なお、エキサイトからフレッツ・ADSL、Bフレッツを申し込んだ場合、年内の接続料が無料になるキャンペーンも実施される。NTT東日本の「Mフレッツ」、NTT西日本の「フレッツ・スポット」にも年内に対応するという。

 インターネット接続サービスの提供エリアは8月1日の時点で東京都、千葉県、埼玉県、宮城県、大阪府、兵庫県、愛知県、広島県、福岡県の9地域。8月には北海道、神奈川県、静岡県で、10月には京都府、熊本県でサービスを開始、2003年3月までに全都道府県でサービスを提供する予定。フレッツ・ADSL、Bフレッツにはサービス開始時点から両方とも同時に対応するという。エキサイトでは2003年3月までに会員数10万人を目標としている。

コンテンツ配信は最大6Mbps

IIJの保条英司常務取締役
 コンテンツ配信サービスは、IIJのCDNとNTT東西のフレッツ網を利用して8月8日から開始する。BB.excite会員向けに56kbps、300kbps、500kbpsから1Mbps、3Mbps、6Mbpsといった幅広い帯域のコンテンツを用意し、視聴するプレーヤーもRealPlayer、Windows Media Player、QuickTimeに対応する。BB.excite会員以外のユーザーも月額300円を支払うことでコンテンツを利用することは可能だが、その場合帯域は最大で500kbpsのものしか視聴できない。BB.exciteではコンテンツ配信のほかにも認証、課金、会員管理といったコンテンツに関する総合的なサービスを提供する。

 コンテンツはドラマやスポーツ、アニメといったエンターテイメントが中心であり、コンテンツの提携企業にも角川書店やバンダイなどが名を連ねている。年内にはエイベックスネットワークとビルボードライブジャパンとも提携を予定しており、音楽コンテンツに関しても力をいれていくという。サービス開始となる8月8日には内山理名が主演のドラマ「いつか、そうで、あった、ような」を配信、8月19日には遊井亮子、つるの剛士、坂下千里子などが出演するドラマ「long distance あしたの笑顔」を配信する。

 BB.exciteのインターネット接続サービスについてエキサイトの山村幸広社長は、ISP会員を増やすことが目的ではなく、安心してコンテンツを利用できるように、課金環境やインフラを提供するものだと語った。ISP事業者にコンテンツを提供し、課金をISP事業者側で行なうサービスも提供していくという。

 IIJの保条英司常務取締役は、「今回の発表では裏方である」と前置きした上で、「ISP事業者の業務形態が大きく変わらなければならない時期である」とコメント、ISP事業者はネットワークのインフラを提供するサービスとコンテンツなどを含めたインターネットのサービスの2つに分かれていくべきだと語った。また、IIJが中心となって行なったコンテンツ配信実験「CDN JAPAN」の経験から、ユーザーのコンテンツに対する関心は高いものの、コンテンツの提供方法については「CDN JAPANはコンテンツをただ並べていただけ」とし、「テレビなどとは違った双方向のメディアである以上、コミュニティ上にコンテンツが存在するほうがビジネスモデルとして分かりやすい」とBB.exciteの存在価値を強調した。今回BB.exciteに提供したCDNサービスは、近日中にIIJのサービスとして発表予定であり、IIJではこのようなサービスをこれからも提供していくとしている。


□BB.excite
http://cdn.excite.co.jp/
□エキサイト
http://www.excite.co.jp/

甲斐祐樹
2002/08/01 17:04

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