富士写真フィルムは、1Gbps以上の速度で通信が可能な「グレーテッドインデックス（GI）型プラスチック光ファイバ」を開発した。従来の光ファイバに比べて安全性も高く、安価に製造できるという。

　GI型プラスチック光ファイバは、慶應義塾大学の小池康博教授の新技術を基に共同開発されたもので、1Gbps以上の通信速度が実現できるという。また、素材にプラスチックを採用、加えて作業中に目に光が入ることのないように視認できる赤色光源を用いることで、従来のガラス製光ファイバに比べて折れにくく、より高い安全性を実現している。さらにガラス光ファイバよりも口径が大きいため、特殊な工具を必要とせず、安価に利用できるという。

　富士写真フィルムでは、ADSLなどのブロードバンド環境の普及により、家庭内でも膨大な情報量を扱う時代が来ると予想する。そのため、一般家庭内でのパソコンやIP電話といった情報端末の配線に、大容量の情報がやりとりできるGI型プラスチック光ファイバの需要が高まると判断している。また、一般家庭用途以外にもオフィスや自動車といった幅広いビジネス展開を考えているという。

□ニュースリリース
http://www.fujifilm.co.jp/news_r/nrj961.html
□富士写真フィルム
http://www.fujifilm.co.jp/

（甲斐祐樹）
2002/09/11 14:41