社団法人 情報通信技術委員会(TTC)は、IP電話の通話品質評価について「IP電話の通話品質評価法」を制定した。この仕様書をもとにIP電話の通話品質評価法について標準を作成する予定。
この仕様書は、IP電話の通話品質評価法を標準化することを目的として設置されたTTCの第四部門委員会第七専門委員会によって制定されたもの。欧州電機通信標準化協会(ETSI)の推進するTIPHON(Telecommunications and Internet Protocol Harmonization Over Network)プロジェクトとの協調活動を目的とした第四部門委員会第五専門委員会とは異なり、第七専門委員会は国内のIP電話について標準化を行なうために設置された。メンバーにはNTT、KDDI、JENS、TTNetといった第一種電気通信事業者、第ニ種電気通信事業者や機器メーカーなど約30社が名前を連ねている。
この仕様書は、総務省がIP電話の品質評価方法として「国際標準化機関との連携を図りつつ、国内の標準化機関が主導して検討を行なう必要がある」と報告、また、IP電話の品質指標として、ITU-T勧告G.107に基づくR値を用いるように規定したことに基づいて制定された。R値とはIP電話の品質を機械的に測定した客観的な値であり、総務省ではこのR値が一定の基準を満たしたものについて「050」の番号を割り振るとしている。
今回制定された仕様書は、IP電話の品質の総合指標となるR値を測定するための具体的な方法や測定環境といった条件を規定したもの。これをもとに、2002年度末を目標とし、IP電話の通話品質評価法について標準を作成するという。
□関連記事:総務省、9月下旬施行の改正省令でIP電話に「050」の電話番号を付与
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2002/06/17/soumu.htm
□TTC
http://www.ttc.or.jp/
(甲斐祐樹)
2002/09/11 18:15
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