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IEEE 802.11aでの画像伝送デモ |
松下電器産業のブースでは、IEEE 802.11aに準拠した無線LANを利用した画像伝送のデモが行なわれていた。24Mbpsの広帯域を用いることでハイビジョン品質の画像を伝送できる。ADSLモデムなどと接続してインターネットも利用できるが、ルータ機能は搭載されていない。インターフェイスはEthernet、IEEE 1394(i.LINK)に加えてD端子をサポート。実際に画像を再生するレコーダー本体だけでなく、受信側のアダプタでもリモコンで画像を操作できるが、本体と無線アダプタで同時にレコーダーの操作が行なわれた場合の排他処理などについては今後の検討課題だという。
また、HDDとDVD-RAMを搭載し、Ethernetポートを備えたAVC(AVコントロール)サーバーも出展。MPEG-2形式の画像をEthernetを経由しパソコンで視聴できる。上記の画像伝送デモも「AVC」というコンセプトであるが、両製品はあくまで独自に開発したものであり、接続性などについては今後検討していくという。
特定省電力無線「ECHONET」に対応したネット家電も展示されていた。ECHONETの速度は最大2400bpsと携帯電話以下であるが、家電の操作には画像伝送のような広帯域は必要がないため、速度よりも省電力を重視した規格となっている。デモではエアコンの操作、冷蔵庫の閉め忘れを通知する機能などが体験できた。また、電子レンジで料理のレシピや洗濯機の新しい洗い方などをファームウェアで追加することができるという。
NTTとの共同開発品となる5.2GHz帯無線の通信規格「HiSWANa」に準拠した無線LANシステム「WL-36」も出展されていた。最大36Mbpsの無線LANが利用可能なうえ、2.4GHz帯の無線帯域を使用する電子レンジや医療機器への電波干渉がないという。暗号方式面でもDESを採用、強固なセキュリティを実現できるとしている。展示ではアクセスポイントとステーションカードに加え、屋外アンテナや加入者用のアンテナユニット、インドアユニットなどが出展されていた。
ブースではそのほかにもEthernetポートを搭載した大画面テレビ「ネットワークタウ」、同様にEthernetポート搭載のepステーション、9月27日から予約開始となった限定300台のブロードバンドTVチューナー「Broadnow」などが展示されていた。ブロードバンドや無線LAN関連の展示がブースの半分近くを占め、家庭内のパソコンや電化製品をネットワークでひとつにするという松下電器産業のコンセプトがうかがえる内容になっている。
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画像伝送デモの無線アダプタ。上部のアンテナはリモコンで可動する
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AVCサーバー。全面にはSDカードスロットも用意
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ECHONET対応家電製品
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WL-36の展示。左上がアクセスポイント
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ネットワークタウ。HTMLブラウザを搭載し、インターネットも制限はあるが利用できる
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□関連記事:日立と松下、白物ネット家電を共同開発[PC Watch]
http://www.watch.impress.co.jp/pc/docs/2002/0724/echo.htm
□松下電器産業
http://www.panasonic.co.jp/
(甲斐祐樹)
2002/10/01 18:16
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